お団子ヘアをはじめとする“まとめ髪”は、バレリーナの美を支える大切な要素のひとつ。
踊っているときに邪魔にならない、という実用性はもちろん、首筋のラインを美しく見せる、頭をより小さく見せる……など、美的な面でも大きな役割を果たすヘアスタイルです。
この連載では、来る日も来る日も稽古やリハーサルに励んでいるダンサーのみなさんに、ヘアスタイルのこだわりや、とっておきのヘアアレンジを教えてもらい、動画とともにご紹介します。
今回は、スペシャル・バージョンとして上野の森バレエホリデイ協力のもと、数々の舞台で活躍しているヘアメイクアーティスト、星野安子さんにプロの技や私たちも取り入れることができるアレンジのコツを聞いてきました!
教えてもらうのは、2022年のバレエホリデイのテーマ『ロミオとジュリエット』からジュリエットのヘアスタイル。<舞台>でのヘアアレンジと、日常でも使える<おでかけ>ヘアアレンジの2つを習います。
第2弾は、<おでかけ>ヘアアレンジを♪
ゴールデンウィークはジュリエットの髪型で上野の森へお出かけしませんか?
指導:星野安子(「フォレスト」代表)
モデル:富田翔子(東京バレエ団)
音楽:新書館CD(「ロミオとジュリエット」より)
動画撮影・編集・写真:Ballet Channel
ジュリエットの<おでかけ>ヘアアレンジ
\ここに注目! 3つのテクニック/
★ハーフアップのお団子のコツ
★すぐ作れる! シンプルリボンの髪飾り
★所要時間10分! プロが教える簡単アレンジ(髪飾りの作成時間含む)
モデルのヘアスタイル:ミディアム・前髪あり
モデル:富田翔子 Kanoko Tomita(東京バレエ団)
用意するもの
「リボンは大事な仕事道具のひとつ。常にいろんな種類のリボンを持ち歩いています。幅の狭いリボンは三つ編みと一緒に織り交ぜたりすることもでき、『ロミオとジュリエット』のアレンジでは大活躍のアイテムです。今回はこの幅の狭いリボン(3mm幅)を使って、誰でも簡単に作れる髪飾りをご紹介します」(星野さん)
〈 How to 〉
【STEP 1:ハーフアップにする】
コームの先端で「前髪」「耳より前の髪」「耳より後ろの髪」の3ブロックに分ける。
「耳より後ろの髪」の髪の毛を逆三角形にとり、やや高めの位置で結ぶ。
\ポイント!/
ハーフアップはあとでお団子を固定する時のベースとなるので、下の図のように逆三角形に毛束をとりましょう。ベースがないと髪を下ろしている部分にUピンを刺すことになり、滑ってお団子が留められません。
◆
【STEP 2:サイドのアレンジ】
サイドの「耳より前の髪」を上に引っ張りながらねじり、後ろに持っていったらアメリカピンで固定する。
【STEP 3:お団子を作る】
「ハーフアップにした毛束」と「サイドの毛束」をひとつにまとめ、ねじりながらお団子にする。
崩れ防止のためお団子用ネットを二重にしてかける。
「お子様の場合は、毛質も細いので三重にするといいですよ」(星野さん)
【STEP 4:飾りをつける】
お好みのリボンを蝶々結びにし、髪飾りを作る。作った髪飾りをサイドやお団子に散らし、Uピンで留めていく。
「パールやラインストーンのついたUピンで刺すと、より華やかに仕上がりますよ」(星野さん)
最後に下ろしている髪をヘアアイロンで整え完成! ロングヘアの場合はコテで髪を巻くのも◎。
〈できあがり♪〉
- Profile
- 星野安子 Yasuko Hoshino
映像の世界でヘアメイクとしてのキャリアをスタート。
その後、オペラ、バレエの舞台に主軸を移し、国内のみならず海外カンパニーの日本公演に30年以上携わり活躍している。舞台用ヘアメイクのスタッフグループ「フォレスト」代表。