お団子ヘアをはじめとする“まとめ髪”は、バレリーナの美を支える大切な要素のひとつ。
踊っているときに邪魔にならない、という実用性はもちろん、首筋のラインを美しく見せる、頭をより小さく見せる……など、美的な面でも大きな役割を果たすヘアスタイルです。
この連載では、来る日も来る日も稽古やリハーサルに励んでいるダンサーのみなさんに、ヘアスタイルのこだわりや、とっておきのヘアアレンジを教えてもらい、動画とともにご紹介していきます。
舞台でも稽古場でも美しくーー。
第4回は、スターダンサーズ・バレエ団の荒蒔礼子(あらまき・れいこ)さんに、バックスタイルがおしゃれな編み込みヘアを教えてもらいました!
Videographer:Kenji Hirano
Music:Shino Takizawa(「Dramatic Music for Ballet Class 2」より
動画編集・写真:Ballet Channel
~後ろ編み込みの低めシニヨン~
「私は教えの仕事もしていて、とくに小さい子どもたちを教えるときには、このような可愛らしい髪型をすることが多いかも。編み込みは難しそうに感じるかもしれませんが、慣れてしまえば簡単ですよ。レッスンやリハーサルでは、ポニーテールをくるっと丸めて作るシンプルなお団子ヘアが定番スタイル。どんな髪型でも、踊っているときに崩れてこないようポニーテールをしっかりとキツく縛ることが、いちばんのポイントです!」(荒蒔礼子さん)
荒蒔さんのヘアスタイル:ロング・前髪あり
「このピアスは、マーケットで見つけたもの。すごく軽いから、踊っているときに耳元で揺れても気にならないんです。ヘアアクセサリーはあまりつけないかわりに、ピアスはいろいろなものを持っていて、その日の気分に合わせて楽しんでいます」(荒蒔さん)
使うもの
- 水(まとめやすいよう、最初に髪を濡らす用)
- コーム
- ヘアゴム(太・細)
- Uピン
- アメリカピン
- ハードスプレー
荒蒔さんが使用しているのは、花王 ケープ スーパーハード 無香料 [50g]。「公演のときは髪を固めるためにハードジェルを使われる方も多いのですが、私はベタベタするのが気になるのでスプレー派です。後れ毛もしっかり固まるし、スプレータイプなら手が汚れないのも◎」(荒蒔さん)
- 荒蒔さん’s Uピンのこだわり!
- 普通のUピン(写真右)は髪に刺すとすぐに折れ曲がってしまうけど、固い針金のUピン(写真左)なら力に負けずしっかりと髪を固定してくれるので愛用しています。ドラッグストアで購入しました(荒蒔さん)
〈 How to 〉
【STEP 1】まとめやすいように髪を水で濡らし、コームでとかす。上部の髪をすくい、毛束を3つに分けて左側の毛束(?)と真ん中の毛束(★)を交差させる(?が★の上を通る)。
編み込みのやり方はぜひ動画でもチェックしてください!
【STEP 2】右側の毛束(▲)と真ん中の毛束(?)を交差させる(▲が?の上を通る)。
【STEP 3】左側にきている毛束(★)に髪を足して、最初と同じように真ん中の毛束(▲)と交差させる(★が▲の上を通る)。
【STEP 4】右側にきている毛束(?)にも髪を足して、同じく真ん中の毛束(★)と交差させる(?が★の上を通る)。
【STEP 5】STEP 3、4の「サイドの毛束に髪を足して、真ん中の毛束と交差させる」工程を左右の毛束で繰り返す。
【STEP 6】ギリギリまで編み込んだら、残りのすべての髪の毛をまとめて太いヘアゴムで結ぶ。髪をねじりながら結び目に巻きつけ、お団子をつくり細いゴムで固定する。
【STEP 7】お団子をUピンで固定。サイドの髪のゆるみが気になる場合はアメリカピンで留める。全体にハードスプレーをかけて完成!
〈 できあがり♪ 〉
*FRONT*
*SIDE*
*BACK*
- Profile
- 荒蒔礼子 Reiko ARAMAKI
4歳よりバレエを始める。斉藤容子、晶子に師事。2005年カナダ・ナショナル・バレエ・スクールに入学、2008年同校卒業。2008年ドレスデン国立歌劇場バレエ団に準団員として入団。2011年Kバレエカンパニーに準団員として入団。2012年同団アーティスト昇格、2013年同団ファースト・アーティストに昇格。2017年スターダンサーズ・バレエ団に入団。