お団子ヘアをはじめとする“まとめ髪”は、バレリーナの美を支える大切な要素のひとつ。
踊っているときに邪魔にならない、という実用性はもちろん、首筋のラインを美しく見せる、頭をより小さく見せる……など、美的な面でも大きな役割を果たすヘアスタイルです。
この連載では、来る日も来る日も稽古やリハーサルに励んでいるダンサーのみなさんに、ヘアスタイルのこだわりや、とっておきのヘアアレンジを教えてもらい、動画とともにご紹介していきます。
舞台でも稽古場でも美しくーー。
第5回は、新国立劇場バレエ団の廣田奈々(ひろた・なな)さんに短いヘアでも簡単に作れるシンプルなシニヨンを教えてもらいました!
Videographer:Kenji Hirano
Music:Shino Takizawa(「Dramatic Music for Ballet Class 2」より
動画編集・写真:Ballet Channel
~短めヘアでもOK! 3ステップで作るシンプルシニヨン~
「今回ご紹介するのは、いまよりも髪が短い時によくしていた、低めの位置でシニヨンをしてヘアバンドをつけるスタイル。普段は髪を下ろした状態で劇場にきて、ぱぱっとお団子にまとめています。まとめやすいよう、おでこの生え際の部分を水で濡らしてからスタート。いまは前髪を伸ばしていて、後ろの髪と同じくらいの長さなので、より簡単にまとまります」(廣田奈々さん)
\廣田さん’s おすすめPOINT!/
★たった3ステップでできる“簡単・時短”シニヨン
★ヘアバンド使いでオシャレ度アップ
★お団子はキュッとキツくまるめず、ゆるふわに!
廣田さんのヘアスタイル:ミディアム・前髪なし
「ピアスはいつもつけていて、とくに垂れているタイプが好き。これは水牛の角でできています!」(廣田さん)
使うもの
キラキラがたっぷりついたポーチは、公演を観に来てくださった知人にいただいたもの
〈 How to 〉
【STEP 1】コームと手のひらを使い、低い位置でひとつにまとめる。
【STEP 2】毛束をふたつに分け、それぞれを根元にくるくる巻き付けてお団子をつくる。
\お団子をつくる時のPOINT!/
「私は毛量が少ないので、きつく巻き付け過ぎるとお団子が小さくなってしまうんです。だから一度ギュッと丸めたあとに、少し戻して緩めるのがコツ。いい感じに緩くなって、“フレンチクルーラー”みたいにふんわりと仕上がります」(廣田さん)
お団子はUピンのみで留めていく
【STEP 3】あとはヘアバンドをつけるだけ!
ヘアバンドはいろいろなブランドのものを持っています。今日つけたのはアンダーアーマーのもの。レオタードと色をコーディネイトしてみました!」(廣田さん)
細かい毛が跳ね出てこないように、ハードスプレーで固めて仕上げる
〈できあがり♪〉
- \A little extra(おまけ)/
- 「この“Stay home”のメッセージ入りTシャツは、コロナで劇場が休業していた期間に自分でイラストを描き、ユニクロで作りました。“雄大の部屋”(*)でダンサーのみなさんが着てくださったり、ファンの方も購入してくださったりして、嬉しかったです(※現在は販売終了)。絵は小さい頃から描くのが好きだったわけではなく、バレエ団に入ってから描き始めたので、本当にここ2〜3年の趣味なんです。デジタルで描くときは、特別なアプリは使わず、Apple Pencil1本のみを使用しています」(廣田さん)
*新国立劇場バレエ団のプリンシパル・福岡雄大さんが、2020年4月下旬から1ヵ月ほど、Instagramで同バレエ団のダンサーたちとライブトーク「#雄大の部屋」を配信した。
- Profile
- 廣田奈々 Nana HIROTA
6歳からバレエを始める。佐藤崇有貴、平塚由紀子に師事。 2014年、新国立劇場バレエ研修所に入所。 同研修所を修了後、2016/2017シーズンより新国立劇場バレエ団に入団。『くるみ割り人形』スペイン、『ドン・キホーテ』キトリの友人、『眠れる森の美女』誠実の精などのソリスト役に抜擢されている。Instagram:@nana7218