お団子ヘアをはじめとする“まとめ髪”は、バレリーナの美を支える大切な要素のひとつ。
踊っているときに邪魔にならない、という実用性はもちろん、首筋のラインを美しく見せる、頭をより小さく見せる……など、美的な面でも大きな役割を果たすヘアスタイルです。
この連載では、来る日も来る日も稽古やリハーサルに励んでいるダンサーのみなさんに、ヘアスタイルのこだわりや、とっておきのヘアアレンジを教えてもらい、動画とともにご紹介していきます。
舞台でも稽古場でも美しくーー。
第6回は、東京シティ・バレエ団の庄田絢香(しょうだ・あやか)さんにロングヘアでもきれいにまとまる、シンプルシニヨンを教えてもらいました!
Music:Shino Takizawa(「Dear Tchaikovsky~MUSIC for BALLET CLASS」より)
動画撮影・編集・写真:Ballet Channel
~超ロングヘアで作るシンプルシニヨン~
「今回ご紹介するのは、腰まで届く超ロングへアをネットなしでまとめるシンプルシニヨン。私は丸顔なので、正面から見た時、頭の上にほんの少しお団子がのぞくようにしています。そうすると輪郭が理想的な卵型に近づいて、全体のバランスもよくなるんです。前髪は伸ばしているところで、やっと耳にかかるぐらい。中途半端な長さの前髪をまとめるコツもお教えします!」(庄田絢香さん)
\庄田さん’s おすすめPOINT!/
★ネットを使わないのでオシャレ度UP!
★猫っ毛でも崩れにくいお団子
★伸ばしかけの前髪のまとめ術
庄田さんのヘアスタイル:ロングヘア・前髪あり
用意するもの
「Uピンはフランスに留学していた時に購入したもの。日本のものより大きくて頑丈なので、お団子を留める時に重宝しています。 猫の飾りピンは私のお気に入り。黒猫を飼っているので、アイテムを見つけるとついつい購入してしまうんです(笑)」(庄田さん)
〈 How to 〉
【STEP 1:ポニーテールを作る】
髪全体に水を吹きかけてから、前髪を残し、あごと耳の上をつないだ延長線上にポニーテールを作る。高い位置に結わくのは、正面で見た時にシニヨンが頭頂から少し見えるようにするため。
「ポニーテールをゴムで縛った後、コームにハードスプレーをかけてから、頭に沿わせて髪をとかすと後れ毛防止になりますよ」(庄田さん)
【STEP 2:前髪を留める】
残していた前髪にヘアワックスをつける。ポイントは、トップの長い髪も一筋ほど前髪と一緒に取り、長い髪と短い前髪を合わせてまとめるようにすること。そうすると短い前髪が垂れてくるのを防げる。アメリカピンで固定するのは、前髪の毛先のあたりから。
残った長い髪は、耳の上で一回固定。そこを起点にカーブを作りながら、最後はポニーテールの近くで留める。
\アメリカピンの工夫!/
「アメリカピンは頭の形に沿うように、机の角などに押し当ててカーブを作ります」(庄田さん)
★
【STEP 3:お団子を作る準備】
ポニーテールの束をつかみ、毛先から根本に向かって逆毛を立てる。
「髪質は、柔らかくて細い猫っ毛タイプ。サラサラなので逆毛を立てないと、お団子がほどけてしまうんです」(庄田さん)
【STEP 4:お団子を作る】
毛束をねじり、結び目に巻き付けお団子を作る。お団子は、頭の形に沿わせて平たくなるようにすると、高さが出ずきれいに仕上がる。
お団子を作ったら、太いゴムで固定する。
【STEP 5:お団子を留める】
お団子の形を整え、Uピンでお団子を留めていく。
「Uピンはお団子に縦に入れてから、横に倒して刺す。地肌に刺すイメージで! この留め方をすれば、Uピンだけで留めても、お団子が緩まることはありません」(庄田さん)
【STEP 6:仕上げ】
ワンポイントに飾りピンを刺し、全体にハードスプレーを吹きかけたら完成!
〈できあがり♪〉
- Profile
- 庄田絢香 Ayaka Shoda
3歳より菊地バレエスタジオでバレエを始める。2011年第6回エヴァ・エフドキモア記念エデュケーショナルバレエコンペティションジュニアBの部第3位を受賞し、フランス・パリに留学。ドミニク・カルフーニに師事する。2014年より東京シティ・バレエ団に入団。主要な役を多く務め、2019年『ロミオとジュリエット』では初主演を果たす。2021年4月より、ソリストとして活躍。
Instagram:@sakura0517