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ダンサーたちの必需品!「三角ショール」大特集~バレリーナに教わる巻き方&ショップリスト

古川 真理絵

これからの季節にぴったりのレッスンアイテム、「三角ショール」をご紹介!
現役のバレエダンサーでありながら、三角ショールを制作・販売しているスターダンサーズ・バレエ団金子紗也さんに、作る時のこだわり、使い方、ダンサーがショールを愛用するわけを聞いてきました!
また、日本で買える三角ショールのお店もピックアップ。
お気に入りの三角ショールを見つけてLet’s Lesson♪

もくじ
★【Movie】バレエダンサー金子紗也が教える「三角ショール」の巻き方
★【Interview】金子紗也に聞く! 「三角ショール」を作ること
★【Pick Up】三角ショールが買えるショップリスト
1. <金子紗也(かねこ・さや)>
2. <Ballet Tiara Piako(バレエ・ティアラ・ピアコ)>
3. <Chacott(チャコット)>
4. <PRIMAQUA(プリマクア)>
5. <Donna Prima(ドナプリマ)>
6. <WEAR MOI(ウェアモア)>
7. <ALICIA dancewear(アリシアダンスウェア)>

Movie
バレエダンサー金子紗也が教える「三角ショール」の巻き方

動画撮影・編集:Ballet Channel
Music:Shino Takizawa
Costume:FAIRY/ダンサー私物(動画左端のレオタード+スカート)

Interview
金子紗也に聞く! 「三角ショール」を作ること

三角ショールを作ろうと思ったきっかけを聞かせてください。
金子 三角ショールはダンサーにとってすごく便利なアイテムなんです。お腹や腰を温めたい時、腹巻きをするのは抵抗があるけれど、三角ショールだったら可愛く着けられます。ほかに首にも巻けるし、床に座る時には敷物にもなる。レオタード1枚でいる時は、肩に掛けるだけで上着の代わりにもなります。

バレエ専門店などではなかなか売っていないので、最初は知人のおばあ様に編んでもらってました。でも、使っているうちに毛糸がほつれてしまって、直してもらうのも申し訳なく「自分で編んでみようかな」と。私はもともと手先が器用で、ティアラや練習用のロマンティック・チュチュを自分で作ったり、ハンドメイドの巻きスカートを販売していたこともあったくらい、自分で作ることには慣れていたということもあります。

最初は知識がまったくなかったので、100円ショップの毛糸を買ってきて、YouTubeで編み物の動画を見ながら、見よう見まねで始めました。繰り返し見ていたのはオランダの人が編み物を教えてくれる動画。言葉はもちろんわからなかったのですが、毛糸がすごく綺麗だったんです。何回か繰り返していくうちに「かぎ編み」「鎖編み」などの用語と編み方がだんだん頭の中で一致していき、基本的な技法は2ヵ月くらいで習得しました。
ベーシックな部分を理解してからは、実際に自分で着用してみて、かぎ編みの数や編む時の力加減、毛糸の肌触り、ショールの重さを試行錯誤。そうしてダンサーに適したオリジナルの編み図を自分なりに作っていきました。

やはりレッスンで使う場合は、手触りに加えて「重さ」が重要になるんですね。
金子 レッスンで使用する場合は、着けている感覚がないくらい軽いものが求められます。なので、なるべく細くて軽い毛糸を使用します。ダンサーは持ち物も多いので、持ち運びしやすいようにコンパクトにまとめられるのも重要ですね。用途がレッスンではなく、防寒重視の場合は、重くなっても少し太い毛糸やコットンを使ったりします。
三角ショールを作る上での「こだわり」を教えてください。
金子 やはり手編みなので「世界に1枚だけ!」というところです。作り始めて2年ほど経ち、これまでに200枚ぐらい制作しましたが、まったく同じショールはひとつとしてありません。
オーダーいただいたらお客様のウエストサイズでショールの横幅を決めて、「デザイン・手触り・用途」をお客さまと相談しながら決めていきます。主にメールでやり取りしているのですが、それが何往復も続いて深夜をまわることもあるぐらい(笑)。オーダーいただいた方の体型にベストなサイズでお届けできるのも手編みのいいところですね。たまにウエストが細くて骨盤が大きい方もいるのですが、そういう時は、お尻をカバーできるようにウエストより大きめのサイズでお作りしていいか相談します。そうすると三角形の横幅に比例してトップまでの長さも出てしまうから、動画で腰巻きのスカート丈を調整する方法を送って差し上げたりもします。なかにはバレエを習っておらず、日常使いとして依頼してくださるお客様もいらっしゃるんですよ。まずお客様の用途を聞き、それに合ったいくつかのデザイン案をお送りしています。
制作時間にお客様とのやり取りの時間も加えたら、かなりの時間を要するのではないでしょうか。どのように時間をやりくりされているのですか?
金子 バレエ団のリハーサルが終わってから教えに行くまでの間や、帰宅したあとの空き時間を利用しています。ちょっとした隙にいつでも編めるよう、いつも編みかけのショールを持ち歩いてますし、自宅もソファーの周りは常に毛糸だらけ(笑)。編まない日はないですね。ツアーにも持って行きます。棒針編みではなく、かぎ針編みで作っているのも、コンパクトに持ち運びできるから。あと、私はショートスリーパーで睡眠はだいたい3、4時間。いつも夜型の生活をしていて午前3、4時までは起きています。教えがある日は帰宅するのが夜の0時頃なので、それからが制作タイムなんですよ。お酒を飲まないので、眠れない時の武器にもなっています(笑)。

それに、編むことは良いストレス発散にもなっています。私はすごくせっかちで、いつもいろんなことを考え続けてしまってなかなか頭を休ませることができないんです。オフの日も「これをやりながら、あれをして……」と効率優先でスケジュールを組んでしまう。だけど、編み物をしている時だけは、無心になって頭を一旦リセットすることができます。出来上がると達成感もあるし、とてもスッキリするんですよ。

やはり本業はダンサーなので、踊ることをないがしろには決してしたくありません。教えもしていますし、絶対的なメインはバレエです。だから現役の間は、ブランドを立ち上げることは考えていません。自分がダンサーとして専念できるように「オーダー日」を決めて2~3ヵ月に1回、20個ぐらいのショールを受注生産しています。

三角ショールを作っていて、嬉しかったことや印象に残っていることがあれば教えてください。
金子 お客様がダンサーとしての私を知ってくださっていると、嬉しくなります。先日も急遽代役で日本バレエ協会の『パキータ』に出演したのですが、それをたまたま観てくださったお客様が「出演されてましたよね?」とDM(ダイレクトメッセージ)を送ってくれて! スターダンサーズ・バレエ団のファンの方も多く「今度舞台を観に行きます!」とメッセージを送ってくれるのも励みになります。あとはプレゼントとして選んでくださる方が多いのもありがたいですね。誕生日プレゼントだったり、お祝いだったり、好きなダンサーへの贈り物だったり。男性ダンサーが奥様に贈るというケースもたくさんあります。ちなみに最近では、男性自身が自分で着けるために注文してくださることも増えてきました。スカルのモチーフで作ったり、女性のオーダーにはない配色で編めるので私自身、楽しみながら制作しています。

最初は趣味で始めたことが、いろんな人と繋がって輪がどんどん広がっていく。三角ショールを作っているからこそ、経験できることだと感じています。

金子紗也 Saya Kaneko
長野県出身。長野バレエ団にてバレエを始め、2001年からはKバレエスタジオで学ぶ。2008年7月、スターダンサーズ・バレエ団に入団。鈴木稔『くるみ割り人形』『ドラゴンクエスト』『シンデレラ』、ピーター・ライト『ジゼル』『コッペリア』など、数多くの公演に主要な役で出演している。

【Pick Up】
三角ショールが買えるショップリスト

1.<金子 紗也(かねこ・さや)

現役のダンサーが一つひとつ手編みする、フルオーダーメイドの三角ショール。
自らが着用感にこだわって試作を重ねたショールは、機能性はもちろん、防寒もばっちりでダンサーに人気のショールです。
扇、ハート、お花、スカルなど、モチーフのバリエーションが豊かなのも嬉しい♪

★商品詳細・お問合せはコチラ
Instagram:https://instagram.com/s_a_y_a_shawl?utm_medium=copy_link

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2.<Ballet Tiara Piako(バレエ・ティアラ・ピアコ)>

三角ショールとティアラをハンドメイドしている<Ballet Tiara Piako>からは、もふもふの毛糸を使用した、あったか三角ショールをご紹介。
ボリューム感はあるのにとっても軽いのは、アクリルウールを使用しているから。
これからの季節にぴったりな、日常使いもできる三角ショールです!

★商品詳細・お問合せはコチラ
Ballet Tiara Piako:https://minne.com/@piakoballet7

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3.<Chacott(チャコット)

バレエ用品専門店のチャコットがこの秋冬から三角ショールを販売。
やわらかく膨らみのある毛糸をざっくり編んだストールは、肌さわりも良く温かい♡
カラーはグレー系と淡いブルー系の2バーション。
よく見るといろんな色が織り交ざっているので、どんな色のレオタードでもコーディネートしやすい♪
モデルはKバレエカンパニーの飯島望未さん。

★商品詳細・お問合せはコチラ
Chacott:https://shop.chacott.co.jp/product/detail050450-1116-13_000.php

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4.PRIMAQUA(プリマクア)

レースのような繊細な透かし柄のショールは、上質で柔らかいラメ糸を使用していて羽織るとキラキラ光ります✨
毛糸が細いからたたんでもコンパクト。かさばらず持ち運びが便利なのは、レッスンアイテムとして嬉しいポイントです。
カラーはピンク、シルバー、ラベンダー、エクリュ、ダークグレーの5色から。
ピンクは同じ色のレッグウォーマーもあり、セットでコーディネートするのも◎。
秋冬だけでなく、オールシーズンで活用できるアイテムです♪

★商品詳細・お問合せはコチラ
PRIMAQUA. BALLET:https://primaqua-ballet.com/collections/%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%83%AB/products/lamecoquette
Instagram:https://instagram.com/primaqua.ballet?utm_medium=copy_link

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5.<Donna Prima(ドナプリマ)>

「踊るためのニット」がコンセプトの、バレエのニット専門店<Donna Prima>
お客様のニーズに合わせて生まれたショールは「オールシーズンタイプ」と「ふわふわショールタイプ」(※写真添付)2つのシリーズから選べます。コンセプトの通り、激しい動きにも耐えうる丈夫な毛糸で作られているのがポイント。カラーバリエーションも豊富なので選ぶのも楽しい♪

★商品詳細・お問合せはコチラ
Donna Prima
ふわふわショール:https://donnaprima.net/?pid=100254271
オールシーズン:https://donnaprima.net/?pid=100254270

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6.<WEAR MOI(ウェアモア)

2021年、WEAR MOIコレクションに追加された新アイテム。
サイズ大きめでも軽く、温かいアクリルコットンを使用しています。
首にぐるぐる巻きにするとボリューム感が出てとってもカワイイ! 日常使いにもおすすめです。

★商品詳細・お問合せはコチラ
FAIRY:https://www.fairynet.co.jp/SHOP/wm_runes.html

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7.<ALICIA dancewear(アリシアダンスウェア)>
レオタード専門のアトリエ<ALICIA dancewear>の三角ショール。グラデーションが美しいショールは、1枚1枚丁寧に手編みで作られており、すべてが一点もの。販売は不定期・少量とのこと。

★ブランドページはコチラ
Instagram:https://www.instagram.com/p/CR6cbE9g85s/?utm_medium=copy_link

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