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【NEWS】柴山紗帆と速水渉悟がプリンシパル昇格!新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』6/17夜公演カーテンコールにて吉田都芸術監督が発表

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2023年6月17日、新国立劇場オペラパレス。『白鳥の湖』夜公演のカーテンコールにて来シーズンよりプリンシパル昇格が発表された柴山紗帆と速水渉悟 撮影:長谷川清徳

2023年6月、連日ほぼ満席の賑わいを見せた新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』。その“前楽”である6月17日(土)夜公演は、なかでも特別な舞台となった。

この回のオデット/オディール役は米沢唯、ジークフリード王子役は速水渉悟。ふたりはともに強靭なテクニックを基盤にして、温かな血の通う演技で物語を牽引。ロットバルト役の中家正博やベンノ役の木下嘉人の芝居巧者ぶり、クルティザンヌ役の池田理沙子や飯野萌子の蠱惑的ながら芯のある踊り、白鳥の娘たちの「揃っている」ということ以上に豊かさを感じさせる群舞なども舞台を盛り上げ、終演後のカーテンコールは客席総立ちのスタンディングオベーションに包まれた。

まだまだ鳴り止みそうにない拍手のなか舞台に登場したのは、マイクを手にした吉田都芸術監督。「どのように発表しようかと悩んだのですが、やはり観客のみなさまと喜びを分かち合いたいと思い、この場で発表させていただきます」と弾む声で客席に語りかけ、ジークフリード役デビューを成功させたばかりの速水渉悟と、今回の上演で2度のオデット/オディール役を務め上げた柴山紗帆(ともにファースト・ソリスト)が、次の2023/2024シーズンよりプリンシパルに昇格すると発表した。

柴山と速水は「今回の『白鳥の湖』だけでなく、今シーズンを通して素晴らしい活躍を見せてくれたからこその昇格」と吉田監督。周りのダンサーたちも大きな笑顔と拍手でふたりを祝福し、終演後のホワイエは、新プリンシパル誕生の瞬間に立ち会えたことに感極まった様子の観客であふれた。

柴山紗帆 SHIBAYAMA Saho〈プリンシパル〉

Photo by Masatoshi Yamashiro

東京都出身。田中洋子、スヴェトラーナ・オシエヴァ、デニス・マーシャル、マジョリー・グルントヴィに師事。バレエスタジオDUO、ハリッド・コンサーヴァトリー、ピッツバーグ・バレエシアター・スクールで学ぶ。2014年にソリストとして新国立劇場バレエ団に入団し、『くるみ割り人形』『シンデレラ』『白鳥の湖』『ラ・バヤデール』『ドン・キホーテ』『ライモンダ』『竜宮 りゅうぐう』『ジゼル』『コッペリア』『夏の夜の夢』の主役やバランシン『テーマとヴァリエーション』『シンフォニー・イン・C』第一楽章を踊り、好評を博した。21年ファースト・ソリストに昇格。

速水渉悟 HAYAMI Shogo〈プリンシパル〉

Photo by Masatoshi Yamashiro

京都府出身。ジョン・クランコ・バレエ学校を経て、2015年ヒューストン・バレエに入団。2015年ユース・アメリカ・グランプリNYファイナルシニア男性の部で金メダル、審査員特別賞を受賞。2018年新国立劇場バレエ団にソリストとして入団。20年『ドン・キホーテ』で全幕主演デビューを果たし、『竜宮 りゅうぐう』『ジゼル』『くるみ割り人形』『コッペリア』『夏の夜の夢』の主役のほか、『ラ・バヤデール』黄金の神像、『アラジン』ランプの精ジーン、『ライモンダ』アブデラクマン、『ロメオとジュリエット』ベンヴォーリオ、『不思議の国のアリス』ルイス・キャロル/白ウサギなど主要な役を踊る。21年ファースト・ソリストに昇格。

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