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【レポート】「ル・グラン・ガラ」リハーサル観覧&交流パーティ

阿部さや子 Sayako ABE

自身の出演演目の背景を飾る吊物を確認するアマンディーヌ・アルビッソンとオードリック・べザール ©️Ballet Channel

2019年7月23・24・25日に東京・文京シビックホールで、27日に大阪・フェスティバルホールで開催されるエアウィーヴ presents「ル・グラン・ガラ」

開幕前日の7月22日、同公演の特別協賛である株式会社エアウィーヴにより、関係者を招いてのリハーサル観覧および交流パーティが催された。

エアウィーヴは2013年よりパリ・オペラ座バレエ学校の寮にマットレスパッドを提供しているほか、2014年には東北大震災の被災地支援として、オペラ座エトワールを中心としたダンサーたちがプロを目指す子どもたちに指導するバレエレッスンを開催。

この日の公開リハ&パーティには、そのレッスンに参加した子どもたちや、2016年〜2018年の間にパリ・オペラ座バレエ学校サマースクールに参加した子どもたちも招かれた。

Photos:Ballet Channel

リハーサル観覧

リハーサル観覧は「ル・グラン・ガラ」が上演される文京シビックホール 大ホールの舞台上で行われた。

今回の公演では〈Aプロ〉〈Bプロ〉ふたつのプログラムが用意されているが、この日は〈Aプロ〉のリハーサル。
パリ・オペラ座のトップダンサーたちが入れ替わり立ち替わり登場し、クラシックからコンテンポラリーまでさまざまな演目のパ・ド・ドゥやソロを次々と披露していった。

●『失われた時を求めて』より”囚われの女”(ローラン・プティ振付/アマンディーヌ・アルビッソン、オードリック・べザール)

●『白鳥の湖』第2幕より(ルドルフ・ヌレエフ振付/レオノール・ボラック、ジェルマン・ルーヴェ)

●『ヘルマン・シュメルマン』(ウィリアム・フォーサイス振付/オニール八菜、ユーゴ・マルシャン)

●『プルーストーー失われた時を求めて』より”モレルとサン=ルー”(ローラン・プティ振付/マチュー・ガニオ、オードリック・べザール)
●『ライモンダ』第3幕より(ルドルフ・ヌレエフ振付/ドロテ・ジルベール)

●『クロージャー』(ジュリアーノ・ヌネス振付/レオノール・ボラック、マチュー・ガニオ)
●『ル・パルク』より”解放のパ・ド・ドゥ”(アンジュラン・プレルジョカージュ/アマンディーヌ・アルビッソン、オードリック・べザール)
●『エスメラルダ』(ドロテ・ジルベール、ユーゴ・マルシャン)

交流パーティ

リハーサル終了後は会場を文京シビック26階に移して、1時間ほどの交流パーティが行われた。

まずはエアウィーヴの高岡本州(もとくに)会長が挨拶に立ち、パリ・オペラ座バレエ学校にマットレスパッドを提供するに至った経緯などを説明。
そして30分ほどすると、ダンサーたちも会場に到着。招待客や子どもたちと気さくに会話したり写真を撮ったりと、和やかなひとときだった。

東北での被災地支援のバレエレッスンや、パリ・オペラ座バレエ学校のサマースクールに参加した若いダンサーたち

リハーサルを終えたダンサーたち

ドロテ・ジルベールは着物風の羽織物がひときわ目を引いた

赤いブーツがキュートなレオノール・ボラック

ダンサー&子どもたちのコメント

●レオノール・ボラック

〈Aプロ〉では『白鳥の湖』第2幕のグラン・アダージオをジェルマン・ルーヴェと、ジュリアーノ・ヌネス振付『クロージャー』をマチュー・ガニオと踊ります。日本初演となる『クロージャー』は、私がマチューに「踊らない?」と提案し、彼も気に入ってくれて上演が決まった作品。ジュリアーノは才能ある若い振付家で、この作品はクラシックのベースにコンテンポラリーのテイストがミックスされたようなスタイルです。とても美しい振付で、これをマチューという最高のパートナーと踊れるなんて、本当に幸せです。
〈Bプロ〉の『マリア・カラス〜踊る歌声』も世界初演。これもクラシックのテクニックをベースに、ジョルジオ(・マンチーニ)ならではの言語で振付られた作品です。私たちのステージがみなさんのお気に召しますように!

ジェルマン・ルーヴェ

日本はバレエに対して理解が深く、親愛がある国。みなさまの国で公演ができることを大変誇りに思っています。今回のステージでは、新しい演目、新しい衣裳を披露します。そうした新鮮さも楽しみながら舞台に挑みたいと思います。

●オニール八菜

日本はプロフェッショナルのダンサーも多いし、バレエを習っている子どもたちもとても多い国です。バレエの道を目指すなら、いちばん大切なのは“最後まで楽しんでバレエをやりきる”ということ。その力、そのフィーリングを決して忘れないことです。

阿部千尋(2014年のバレエレッスンin東北に参加)

震災のあと、「もうバレエができなくなるかもしれない」という状況の時に、パリ・オペラ座のエトワールをはじめダンサーのみなさんが来てくださって。そのお気持ちがすごく嬉しかったですし、バレエを続けられていることのありがたさや大切さをあらためて感じる機会にもなりました。

阿部裕恵(2014年のバレエレッスンin東北に参加)

2014年のバレエレッスンでは、ヴァリエーションを指導していただきました。私ひとりに対して、5人くらいの素晴らしいダンサーたちがみんなで指導してくださって……もうあまりにも緊張してしまって、どんな注意をいただいたのかも覚えていないほどです(笑)。でも、みなさんの素晴らしいお手本を間近で見ることができて、人生のなかであのような経験ができたのは本当に幸せです。

下形亮人(パリ・オペラ座バレエ学校サマースクールに参加)

僕は2018年の夏にパリ・オペラ座バレエ学校のサマースクールを受講しました。レッスンはとても難しかった! 細かくて素早いフットワークなど、ついて行くのに必死でした。でもその経験は大きな糧になり、この9月からベルギー・アントワープのジュニアカンパニーに入れることになりました。僕はクラシックよりもコンテンポラリーが好きなので、アントワープでしっかり学び、経験を積みたいと思います。夢は日本で活躍できるダンサーになること。海外で踊るのも素晴らしいことだと思いますが、僕はやはり、自分の生まれ育った国で踊れるのがいちばん素敵だなと思っています。がんばります!

長谷川まや

私はフランスのブローニュビヤンクール地方コンセルヴァトワールで学んでいます。パリ・オペラ座バレエ学校のサマースクールに参加した時には、基礎のすごく細かいところまで指導していただけたのがとても良かったです。バレエは、身体の動きで“表現”できるところが大好き。将来はプロのダンサーになって、いろいろな作品や役を踊るのが夢です。

 

★公演の詳細はこちら: http://www.le-grand-gala2019.jp/

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