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【レポート】オルガ・スミルノワ & セミョーン・チュージン 〜 子どもたちに、いま伝えたいこと 〜 3

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子どもたちからの質問コーナー!

Q1 家ではどういうストレッチをしていますか?
チュージン 30歳ぐらいまでは家ではなにもしなかったな。
(会場 笑)
チュージン でも身体のことを考えると、
25歳ぐらいになったら、家でもピラティスとかをやった方がいいかなと思う。
スミルノワ 子どもの頃は、ステージで踊るバレリーナたちの脚が180度以上開くのを見て、「私もあの素晴らしい柔軟性を身につけなくちゃ!」と思っていました。
だから家ではずっと、椅子を使って開脚の練習をしていました。
チュージン 僕はストレッチには全然興味がなかったな。
(会場 笑)
チュージン どちらかというとジャンプが楽しかった。あと、回転も!
でも、家では回転することができないからね。
(会場 笑)
Q2 毎日トレーニングやリハーサルと多忙のなか、何を食べて身体の管理をしていますか?
スミルノワ ホントのことを言いますね?
チュージン 僕は何も食べません。……なんてね。

(会場 笑)
スミルノワ 朝と夜は、普通にしっかり食べます。お昼は、実は私は甘いものが好きなんです。だからコーヒーか紅茶と一緒に小さいケーキとか、甘いものを食べます。糖分はエネルギーの補給にもなるし、好きなものを食べている幸福感が得られるから。でも本当は、栄養をちゃんと考えて食べるべきなのだけど。
お肉やお魚はタンパク質で、筋肉を回復させるためにとても大事です。それから公演の前には、マカロニを茹でて食べることがあります。公演でエネルギーを使いきってしまうから、炭水化物を摂取しておくんです。
そして公演の後は何でも食べます。夜の公演の後は10時、11時と遅くなることもあるけれど、エネルギーを補給するために、必ずしっかり食べるようにしていますね。
チュージン 僕も公演前のマカロニは大好き。
チュージン 食には特にこだわりがないから、いつもは食べたいときに食べたいものを食べます。でも食べ過ぎないよう注意はしている。あと開演1時間ぐらい前に甘いものを食べたりもします。これは身体に糖分を入れてエネルギーに変身させるためだよ。
スミルノワ アカデミーで初めてクラシック・バレエを教えてくださった先生が保護者にアドバイスしたのは、「子どもは”もう少し食べたいな”と思うくらいで食卓の席を立つとちょうどいい」ということでした。それを実行するために一番いいことは、「食べたい!」と思ったら寝てしまうことです(笑)。
Q3 子供の頃苦手だったパと、その克服方法を教えてください。
スミルノワ 回転系のテクニックです。今日も教えたけれど、私も生徒時代にいろいろな回転のテクニックを学んだの。試験では2回転のフェッテをしなくてはいけなかったから、一生懸命練習した思い出があります。
チュージン 卒業コンサートのとき、僕はドゥーブル・アッサンブレが出来なくて。同級生のなかには出来ていた子もたくさんいたけど、僕は出来なかった。バレエ団に入団してから、先生に付いて練習したよ。
Q4 強い軸とバランスを取るには、どんなことを意識していますか?

スミルノワ 経験からお話すると、身体の中心をしっかりと意識すること。それにはピラティスがとても有効だと思います。そして腹筋と下腹部を鍛えることでバランスがとりやすくなりますよ。
チュージン 腹筋については僕も同意見。上に乗ってバランス力を鍛えるグッズもあるし、ピラティスもいい。あとはひたすらパッセで立って、自分のバランスを感じることも必要だと思う。
練習について言うと、例えばピルエットができるようになるには、ひたすら練習あるのみ。でも、何も考えずにやみくもに何回もやるんじゃなくて、1回1回しっかりと、自分の中心やバランスを意識しながら、丁寧に練習を重ねることが大事なんだよ。一つひとつの練習には、必ず意味があるんだ。その意味をしっかりと考えながら練習することだね。
Q5 背が伸びるために、どのような努力をしたらよいですか?
スミルノワ&チュージン (口をそろえて)ニンジンを食べてください。
ニンジンには背を伸ばすために大切なビタミンが入っているので、ロシアでは「背が高くなりたかったらニンジンを食べなさい」と言われているんです。
それは知りませんでした! みなさん、いいことが聞けてよかったですね!
(会場 笑)
Q6 11歳です。ワガノワ・バレエ・アカデミーに留学して学ぼうと夢を持っている学生に、アドバイスをお願いします。
スミルノワ 私たちの時代にも、クラスに何人かは留学生がいて、みんな寮に住みながら、私たちの一般科目とは別に授業を受けていた覚えがあります。
ワガノワに入るのは難しくないと思います。でも先ず日本でしっかりとプロの先生に付いて練習をして、自信をつけてから行くこと。それから一番大切な基礎の部分は、低学年で学んでしまいます。別のところで基礎を学んで途中の学年から入ると、ワガノワ・メソッドと違う部分を修正するのにすごく時間がかかるので、できれば早い段階で留学することをお勧めします。

サイン会 & スリーショット撮影会

ここでトークショーと質問コーナーは終了し、お待ちかねのサイン会。そして最後には参加者一人ひとり、スミルノワとチュージンに挟まれて(?)の記念撮影をしました。

今日は本当にありがとうございました! 最後に一言ずつメッセージをいただけますか。

チュージン バレエというのは大変な努力を必要とします。ですが是非、ステージに立ったら楽しむことを忘れないでください。自分自身の喜びを、お客様にプレゼントするつもりでステージに立ってください。そうでなければ、バレエをやっている意味がない。人生とは存分に楽しむものだと思います。喜びをもって何事にも挑戦してください。
スミルノワ みなさん、本当に温かい雰囲気をこうして作って下さり、ありがとうございます。日本のみなさんは世界でいちばん、熱くバレエを愛してくださっているお客様だと思います。その熱い愛情に対しても、とても感謝しています。ありがとうございました。

 

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