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【世界のバレエ学校】ビクトリア・アカデミー・オブ・バレエ（カナダ）〜チェケッティ・メソッドに基づく指導で技術と芸術性を磨く学校

2020.01.27 バレエチャンネル

バレエをどこで学ぶのかーーバレエの道をこころざす子どもたちにとって、その選択肢は、いまや世界に広がっています。

日本を含め世界中にさまざまなバレエ学校があり、それぞれの学校が、それぞれに特色のあるカリキュラムや教育環境を持っています。

〈バレエチャンネル〉ではこれから不定期で、国内外のいろいろな「バレエを学べる学校」を紹介していきます。

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今回ピックアップするのは、カナダ・ブリティッシュコロンビア州の州都ビクトリアにある「ビクトリア・アカデミー・オブ・バレエ」（Victoria Academy of Ballet）です。
チェケッティ・メソッドに基づくカリキュラムで、「バレエ・ビクトリア」などプロフェッショナルのバレエ団とも提携しながら、バレエ教育を行っている学校です。

資料提供：アドミッション留学センター

カナダ西海岸の大都市バンクーバーの近隣に位置するビクトリア。温暖で英国風の街並みが美しい

ビクトリア・アカデミー・オブ・バレエはこんな学校

ビクトリア・アカデミー・オブ・バレエ（VAB）は、1990年にカナダ・チェケッティ協会副会長クリスティーン・リチャードソン氏によって設立されたバレエ学校です。
カナダ政府が認定する職業訓練学校としても登録されていて、同校のバレエプログラムを受講して試験に合格すると、ブリティッシュコロンビア州の教育省が定める高校卒業要件の一部として認められます。

同校はチェケッティ・メソッド（＊）に基づくカリキュラムを採用し、技術・音楽性・芸術的感性を育むことを主眼としています。クラシック・バレエのクラスはピアノの生伴奏で行われ、ジャズダンス、コンテンポラリー、モダンダンスのクラスもカリキュラムに取り入れられています。

＊チェケッティ・メソッド：イタリア人ダンサー／バレエ教師のエンリコ・チェケッティが創始したバレエ教授法。解剖学原理に基づき論理的に構築された教授法で、欧米諸国の名だたるバレエ学校でクラシック・バレエの教育基盤として受け継がれている。

また、ブリティッシュコロンビア州に拠点を置くプロフェッショナルのバレエ団と提携し、研修生プログラム（ブリッジ・プログラム）に所属する学生にはパフォーマンスの機会を提供。また卒業生は、カナダ・ナショナル・バレエやロイヤル・ウィニペグ・バレエ等の名門カンパニーで活躍しています。

校長はブライデン・ベリス先生

校長のブライデン・ベリスは、チェケッティ協会のフェローおよび試験官であるクリスティン・リチャードソンに師事。マーク・ゴードンをはじめ、世界的に有名な振付家たちとともにプロとして経験を積んできました。バレエ・ヨーゲンに在籍中には、のちにロイヤル・ウィニペグ・バレエの芸術監督となるアーノルド・シュポーアから指導を受け、ロマンティック・バレエやクラシック・バレエ、バランシン作品など幅広いレパートリーで活躍しました。

カナダ・バンクーバーにあるアーツ・アンブレラの教師となったのち、2003年に英国へ。リバプール・シアターやケイト・シモンズ・スクール、チェスター州にあるハモンド学校等で教師を務め、プロフェッショナル・スクールのカリキュラムにおいてはチェケッティ・メソッドによる指導を行いました。

その他、ロイヤル・ウィニペグ・バレエ・スクールやバレエBC、バレエ・ビクトリア、ランダム・ダンス（英国）等をはじめ、数多くのスクールでゲスト講師を歴任。また、カナダのチェッケッティ協会のフェローであり、エンリコ・チェケッティ・ファイナル・ディプロマを保有。2014年にチェケッティ協会の試験官に任命されました。

プロになるための経験の場「VAB Dance Theatre Company」

2015年11月、ビクトリア・アカデミー・オブ・バレエはプロのダンサーを目指す人のために「VAB Dance Theatre Company」を設立。これはビクトリア・アカデミー・オブ・バレエの卒業生および外部からのオーディション合格者が入団することができるジュニア・バレエ団で、毎週20〜24レッスンを受講しながら、年間に最高15 回の公演に参加する機会を与えられます。

留学生インタビュー

●岡本梓さん

2013年のピクトリア・アカデミー・オブ・バレエの日本オーディションでフルスカラシップをいただき、カナダの高校に通いながらプロフェッショナル・プログラムで1年間学びました。

高校卒業後、2年間のブリッジ・プログラム（研修生プログラム）に進みました。バレエ以外にコンテンポラリー、ピラティス、解剖学、ヒストリーなどを学び、バレエの基礎から厳しく丁寧に教えていただきました。ブライデン先生、アンドリュー先生、ケリー先生はとてもフレンドリーで、レッスン以外でも親身に相談にのっていただきました。

YAGPシアトル予選では、2年連続でクラシック部門、コンテンポラリー部門ともにトップ12に入ることができ、アンサンブル部門では1位に入賞しました。ニューヨーク・ファイナルに参加できたことは特別な経験でした。