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【動画付き】圧巻のダンスパフォーマンス! ミュージカル「メリー・ポピンズ」稽古場公開イベントレポート

若松 圭子 Keiko WAKAMATSU

動画撮影・編集:佐藤あかね(株式会社新書館)

2026年3月より、ミュージカル『メリー・ポピンズ』が開幕します。風に乗ってやってきた不思議な家庭教師、メリー・ポピンズの物語は、P.L.トラバースの小説を原作に、ウォルト・ディズニー・カンパニーの手で映画化され、世界中で愛されています。ミュージカル版は『レ・ミゼラブル』や『ミス・サイゴン』のプロデューサー、キャメロン・マッキントッシュの手で2004年に初演。日本版は2018年、2022年に続き3度目の上演となります。
稽古開始を控えた2026年2月、都内のスタジオでメディアを対象にした稽古場公開イベントがおこなわれました。当日は出演者たちが『メリー・ポピンズ』のビッグナンバーを披露。さらに海外からのクリエイティブチームによる作品解説、メインキャストの質疑応答と盛りだくさんの内容でした。

★あらすじ★
1910年のロンドン、チェリー・ツリー・レーンに住むバンクス家。一向にナニー(子守)が居つかないこの家に、メリー・ポピンズが舞い降りてくる。魔法で部屋を片付けたり、カバンから何でも取り出したり、不思議な力をもつメリーと、煙突掃除屋のバートと過ごす素敵な毎日に、子どもたちは大喜び。
いっぽう銀行家の父ジョージは、勤め先である融資をきっかけに苦境に立たされてしまう。しかしこの出来事をきっかけに、バンクス家は家族の幸せを見つけ、それを見届けたメリーは、また空に帰って行くのだった。

ミュージカル「メリー・ポピンズ」稽古場公開イベント

この日の進行はバート役の小野田龍之介。「春の公演に向けて、まだまだ寒い日は続いておりますが、アツいアツい稽古の真っ只中でございます」と挨拶しました。続いて登壇したのは日本版のカンパニーをまとめている演出補のマーク・ヘッジズと、振付補のリチャード・ジョーンズ。前回公演から参加しているマーク・ヘッジズは、コロナ禍のオンライン指導を経て今回が初来日。日本版のキャストたちと稽古場でともに過ごせる喜びを語りました。リチャード・ジョーンズは日本初演時からカンパニーに参加。小野田に日本版チームの印象を聞かれ、「このファミリーは個性的なメンバーが揃っている。新たなメンバーも加わり、よりスペシャルに近づいていますね」とコメントしました。

写真左から:マーク・ヘッジズ、リチャード・ジョーンズ ©Ballet Channel

場面披露

続いて、俳優たちが本番さながらのパフォーマンスを披露。
マーク・ヘッジズがそれぞれのシーンのポイントを解説しました。

#01「プロローグ/ハウス1」

歌唱キャスト
バート:小野田龍之介、ジョージ:福士誠治、ウィニフレッド:知念里奈、ミセス・ブリル:浦嶋りんこ、ロバートソン・アイ:石川新太、ジェーン:久住星空、マイケル:中込佑玖、アンサンブル

©Ballet Channel

シーンはプロローグの最後から。バートがバンクス家のある「チェリーツリーレーン17番地」を紹介。続いてバンクス家の決して穏やかではなさそうな日常が描かれます。

©Ballet Channel

©Ballet Channel

この家族がいかにうまくいっていないか、それぞれが個々に存在し、家族として共存できていないかが描かれています。この家族にとって“特別な子守り”がなぜ必要なのかを理解いただける場面です(マーク・ヘッジズ)

シーンが終わり、ステージに戻って来た小野田は、開口一番「いやぁ、先ほどまでここで喋っていた方も素晴らしいパフォーマンスでしたね」と記者たちの笑いを誘い、すかさずヘッジズも「本当に。バート役の俳優さんの演技はとてもよかったですね」と返答。「ハウス1のシーンが始まると、これから『メリー・ポピンズ』の世界が始まるぞとわくわくしてきます」と小野田 ©Ballet Channel

#02「ステップ・イン・タイム」(Step in time)

歌唱キャスト
メリー:濱田めぐみ、パート:大貫勇輔、ジェーン:市川桃子、マイケル:深澤統一、アンサンブル

これは全部で約10分ぐらいあるビッグナンバー。今回はその一部が披露されました。煙突掃除たちの力強いタップやラインダンスのほかにも、“マジカルな”大仕掛けや見せ場がたくさん!

©Ballet Channel

ロンドンの屋根の上で踊られる、スリリングでワクワクするナンバー。ジェーンとマイケルは煙突掃除たちに歓迎され、彼らの仲間になります。この場面は、私たちにとって大切なファミリーの存在について教えてくれます。我々は決してひとりではない。何かあった時、話を聞いてくれたり支えてくれる人たちが周りにいるんだと感じられるシーンです(マーク・ヘッジズ)

©Ballet Channel

#03「チム・チム・チェリー(リプリーズ)」
(Chim Chim Cher-ee[Reprise])

歌唱キャスト
メリー:笹本玲奈、バート:小野田龍之介、ミセス・ブリル:久保田磨希、ジェーン:辻乃之花、マイケル:中西緑

©Ballet Channel

第1幕のラストシーン。バートはいつもどおり自分が居心地のいい屋根の上に。そこにメリーが現れ、自分はここから去らなくてはいけないと告げます。

メリーの魔法と彼女の友人たちの力によって、バンクス家の家族たちに少しずつ変化が見え始めたところだったのですが、第1幕の幕切れで、メリーがやってきたことすべてが溶けて消えてしまうのではないかと思わせるような事件が起こります。メリーに「私はここを去る」と告げられたバートの心情や、子どもたちにとってメリーの存在はどんな影響を与えているのかが描かれています。お客様にはちょっとしたサプライズが隠されているシーンでもありますよ(マーク・ヘッジズ)

©Ballet Channel

#04「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」(Supercalifragilisticexpialidocious)

歌唱キャスト
メリー:朝夏まなと、バート:上川一哉、ジェーン:室岡星愛、マイケル:張浩一、ミセス・コリー: 小島亜莉沙 、アンサンブル

©Ballet Channel

ジェーンとマイケルは、多くの人たちからさまざまなことを学んでいきます。ここで出会うのはミセス・コリーという世界一長生きで博学な人物。場所は(メリーの生み出すマジカルな世界の中だけに存在する)ミセス・コリーのお菓子屋さんです。ここで子どもたちは、大切なのは“何を言うかではなくてどう言うか”だということを学びます。ミュージカル界のステージングのなかでもとても印象的なナンバーです(マーク・ヘッジズ)

©Ballet Channel

言葉に合わせて、ポーズを一つひとつ決めていく印象的なダンスは、冒頭の動画でチェック! 振付はマシュー・ボーン。

©Ballet Channel

囲み取材

プリンシパルキャストの囲み取材は、メリーとバートの6名が登壇。それぞれが進捗や個人的な取り組み、稽古中のできごとなどを語りました。

写真左から:マーク・ヘッジズ、上川一哉、小野田龍之介、大貫勇輔、濱田めぐみ、笹本玲奈、朝夏まなと、リチャード・ジョーンズ ©Ballet Channel

濱田めぐみは、セリフや歌詞から毎回いろいろなヒントや発見があるとコメント。「この作品には言葉の魔法がたくさん散りばめられていて、どのシーンも不思議な魔法にかかったように引き込まれます」。

笹本玲奈は、マシンピラティスとハイアルチ(高山トレーニング)に挑戦中。歌いながら踊るために心肺機能を鍛えているそう。「メリーのダンスはハード。上半身は白鳥のように優雅、でも脚は踵を揃え、ターンアウトを保たなくてはいけないんです」。

初参加の朝夏まなとは、客席から感じていたパワーの源を噛みしめながら、稽古に取り組んでいるとのこと。「筋肉痛と戦う日々ですが、メンバーの一員として胸を張って舞台に立てるよう精進します。私が感動した世界をお客さまにもお届けしたい」。

初演から同役を務めてきた大貫勇輔は、回を重ねるごとに新しい発見があるのだそう。「いままでは気にならなかったのに、今回はバードウーマンの場面で、マイケルが無邪気に鳩に餌をあげているのを見るとジーンする。この4年で、僕がいろいろな経験をしたからでしょうね」。

小野田龍之介は今回の『メリー・ポピンズ』の魅力を聞かれ、コロナ禍だった前回を回想しました。「稽古場ではマスクで相手の顔もよくわからず、制限ばかりの中を乗り越えました。でも今回はお互いの顔をちゃんと見ながらつくることができる。そこから生まれるエネルギーは、より結束力ある舞台になるはずです」。

バート役の新キャスト、上川一哉のもっとも大きな挑戦は『ステップ・イン・タイム』で、逆さになって壁を登りタップを踏むシーン。製作発表でも高所恐怖症を告白していた上川。稽古場でリチャード・ジョーンズから最初に受けた注意は「目を開けて!」。目をつぶっていることにも気づかなかったそう。

最後は小野田が「ディズニーの夢と魔法、そして究極のミュージカルエンターテインメントをお届けすべく努めてまいります。今年のニューカンパニー『メリー・ポピンズ』をよろしくお願いいたします!」と呼びかけ、イベントは幕を下ろしました。

公演は2026年3月21日~27日のプレビューで幕を開け、3月28日~5月9日は東京・東急シアターオーブ、5月21日~6月6日は大阪・梅田芸術劇場メインホールで上演されます。

★2025年12月に行われた製作発表レポート記事はこちら

★バート役の大貫勇輔さん、小野田龍之介さん、上川一哉さんによる
クロストーク記事はこちら

公演情報

ミュージカル『メリー・ポピンズ』

東京公演
【日程】
プレビュー公演 2026年3月21日(土)~3月27日(金)
本公演 2026年3月28日(土)~5月9日(土)
【会場】東急シアターオーブ 渋谷ヒカリエ11階

大阪公演
【日程】2026年5月21日(木)~6月6日(土)
【会場】 梅田芸術劇場 メインホール

【クリエイティブ】
原案:P.L.トラバース
オリジナル音楽&歌詞:リチャード・M・シャーマン&ロバート・B・シャーマン
脚本:ジュリアン・フェローズ
新規楽曲/追加歌詞&音楽:ジョージ・スタイルズ&アンソニー・ドリュー
共同製作:キャメロン・マッキントッシュ
翻訳:常田景子
訳詞:高橋亜子

【キャスト】
メリー・ポピンズ:濱田めぐみ、笹本玲奈、朝夏まなと(トリプルキャスト)
バート:大貫勇輔、小野田龍之介、上川一哉(トリプルキャスト)
ジョージ・バンクス:小西遼生、福士誠治(Wキャスト)
ウィニフレッド・バンクス:木村花代、知念里奈 (Wキャスト)
バードウーマン/ミス・アンドリュー:島田歌穂、樹里咲穂(Wキャスト)
ブーム提督/頭取:コング桑田、安崎 求(Wキャスト)
ミセス・ブリル:浦嶋りんこ、久保田磨希(Wキャスト)
ロバートソン・アイ:石川新太、DION(Wキャスト)
ジェーン・バンクス:市川桃子、久住星空、辻乃之花、室岡星愛(クワトロキャスト)
マイケル・バンクス:張 浩一、中西 緑、中込佑玖、深澤 統(クワトロキャスト)
ほか

【公演に関するお問合せ】
ホリプロチケットセンター 03-3490-4949 (平日11:00~18:00)
大阪公演:梅田芸術劇場 06-6377-3800(10:00~13:00/14:00~18:00)

◆オフィシャルサイトはこちら


※この記事は2026年6月6日で公開を終了いたします

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