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【新国立劇場バレエ団「マノン」大特集②】リレーインタビュー〈私と「マノン」〉第1区！

2020.02.18 バレエチャンネル

★本日のリハーサル動画★
『マノン』第2幕よりレスコーと恋人の酔いどれのパ・ド・ドゥ（寺田亜沙子、渡邊峻郁）

2020年2月22日（土）に初日を迎える新国立劇場バレエ団『マノン』。
その開幕に先駆けて、バレエチャンネルでは〈『マノン』大特集〉を掲載中！

前回の記事で公開したリハーサル動画レポートに続き、本日より出演ダンサーたちの”リレーインタビュー動画”を順次公開していきます。

テーマは「私と『マノン』」。
今回の出演者たちのなかから12人が登場。それぞれのなかにある『マノン』の思い出や、役にかける思い、この作品だからこその魅力や難しさなどを語りながら、ダンサー自身が次に登場するダンサーを指名する”リレー形式”です。

はたして、どんなダンサーが登場するのか？そして誰が誰を指名するのか？
リレーインタビュー第1区、第1走者はこのダンサーです！

Videographer：Kenji Hirano, Kazuki Yamakura
インタビュー動画編集：Ballet Channel

1st Runner：渡邊峻郁（レスコー）

新国立劇場の階上には視聴覚ブースがあって、そこで見つけた資料が2012年公演の『マノン』でした。小野絢子さんと福岡雄大さんが主役の舞台映像です。僕はそれで初めて日本人キャストの『マノン』を観たのですが、本当に感動して、作品への憧れが増しました。僕はマクミラン作品がとても好きで、『ロメオとジュリエット』と『マノン』の舞台に立つのが夢でしたから、この2作品に出演する機会に恵まれて、いま、とても幸せです。

僕が演じるレスコーは、頭の回転が速くて、一種のカリスマ性というか“人に好かれる才能”を持っています。生きるために、誰もが必死だった時代。どうやったらお金を手に入れられるかをいつも考えていて、「成り上がりたい」という気持ちの強い人だと解釈しています。

全幕を通して、登場人物とのやり取りがいちばん多いのはレスコーです。貧しい人から身分の高い貴族までみんなと関わりをもち、彼らの関係をつなげる役どころ。だから一人ひとりと交わされる「会話」が、お客さまにもしっかりと伝わるように演じたいですね。

そして第２幕のレスコーの恋人とのパ・ド・ドゥも大切に踊りたい。恋人とふたりで踊る唯一のシーンなので、ここでふたりの関係性をしっかりと出せたらと思っています。

幕が開き、舞台が明るくなる。すると周りの人々は動き始めますが、レスコーだけは舞台中央に立ったまま、しばらく静止しています。ドラマの始まりを予感させる、とても印象的な幕開きです。ぜひ劇場でご覧ください。お待ちしております！

★トップバッターありがとうございます。動画の最後がとてもチャーミングでした！それでは渡邊峻郁さん、次のダンサーを指名してください！

: 僕からは速水渉悟くんをご紹介します。彼の踊る〈物乞いのリーダー〉は、これまでの僕のイメージでは、小柄なダンサーが踊る役というイメージがすごく強かったんです。けれど今回は高身長の速水くんが踊るということで、すごくダイナミックで見ごたえがあり、普段とは違う魅力が出るかなと、リハーサルを見て思っています。ぜひそこをお楽しみいただけたらと思います！

2nd Runner：速水渉悟（物乞いのリーダー）

つい先日、アリーナ・コジョカルとフリーデマン・フォーゲルが踊る『マノン』1幕より「寝室のパ・ド・ドゥ」を観ました。ものすごく感動しました。

僕は『マノン』のようなドラマティック・バレエが大好きで、今回僕らが上演する舞台も、できれば客席からも観てみたいと思うくらい。ラストの「沼地のパ・ド・ドゥ」でマノンが亡くなるシーンは、いつも泣きそうになります。

僕は物乞いのリーダーを踊らせていただきますが、文字どおり「お金がない、貧しい仲間たちのリーダー」という役どころ。同じ役を福田圭吾さんと井澤諒さんが踊られるので、経験豊富なおふたりを前にして、テクニック面で苦戦しながら、何度も稽古を重ねているところです。

客席からご覧いただくと、物乞いの仲間たちは、かなり自由に動いているように見えるかもしれません。確かにワイルドな踊りなのですが、じつは動きが一つひとつ決められていて、振付けられたポジションを忠実に守りながら踊っています。ダンステクニックも必要ですし、難しい役だと思います。けれどそのぶん、踊りがいがあります。物乞いのリーダーとして、『マノン』の世界を楽しんで演じたいと思っています。

★「沼地で泣きそうになる」というエピソードにぐっときました……。では速水渉悟さん、次のダンサーを指名してください！