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【リハーサル動画集】新国立劇場バレエ団「くるみ割り人形」②小野絢子×福岡雄大/池田理沙子×奥村康祐

阿部さや子 Sayako ABE

2019年12月14日(土)〜12月22日(日)まで上演される新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』
同団が上演するのは、ダンサーたちが「難易度が高くてとてもハード!」と口をそろえる、ウェイン・イーグリング版です。

バレエチャンネルでは、今回も本番直前で佳境を迎えたリハーサル現場を取材
いろいろな動画を撮ってきましたので、順次公開していきます。

本日は、

  1. 池田理沙子×奥村康祐リハーサル動画
  2. 小野絢子×福岡雄大舞台映像&インタビュー動画

の2本をお届けします!

Videographer:Kenji Hirano, Kazuki Yamakura

🍬 🍭 🍰

池田理沙子(こんぺい糖の精)×奥村康祐(王子) リハーサル

こちらは第2幕、クララがこんぺい糖の精となって王子と踊るグラン・パ・ド・ドゥのリハーサルのようす。言わずと知れた、全幕中のハイライトシーンです。
リハーサルをしていた池田理沙子さんと奥村康祐さんの踊りは、一つひとつの動きが冬の空気のように澄んでいて、清らかでした。
ふたりは12月15日(日)13時公演と21日(土)13時公演に主演します。

イーグリングの振付は、『くるみ割り人形』をあまり観たことがない人が観ても、いろいろなステップや動きがたっぷり詰まっていて、とても見ごたえがあると思います。
また、すでに他の版も含めて何度も『くるみ』を観たことのある”上級者”には、大きく華やかな動きの合間に、細かな動きの数々がたくさん詰まっているのが見て取れるのではないでしょうか。
それらはとても繊細に、しかし他版とは確かに違うニュアンスを醸し出しています。

小野絢子(クララ)×福岡雄大(王子)舞台映像&インタビュー

バレエ団を代表するプリンシパル、小野絢子さんと福岡雄大さん。
このイーグリング版『くるみ割り人形』を実際に踊っていてどんなふうに感じるのか等について、お話を聞きました。

見るからに難しそうなリフトの数々も、まるで磁石のようにピタッと決めていくふたり。「難しくないんですか?」と質問してみたところ、小野さんからはとても可愛らしいお言葉が、そして福岡さんからは、控えめに言っても凄くかっこいい答えが返ってきました……。
過去に収録された舞台映像とあわせてお楽しみください。

小野さんと福岡さんは初日の夜公演を踊り、さらに12月17日(火)13時、22日(日)13時公演に主演します。

***

🍬 Interview 🍬
小野絢子(クララ/こんぺい糖の精)× 福岡雄大(ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子)

――12月14日(日)開幕のウェイン・イーグリング版『くるみ割り人形』、振付やキャラクターたちの演技がとてもおもしろいバージョンですが、踊っていていかがですか?

福岡 僕たち男性主役はドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子という三役を踊るので、本当に体力的にも精神的にもすごくハードです。自分史上、かつて感じたことがないほどエネルギーを消耗する感じですね
小野 私は、「こんなにもずっとリフトをされる『くるみ割り人形』は初めてだな」と、初演のときにまず思いました。他の版では自分で走っていたところを全部男性に持ち上げて走ってもらえるような感じで、ちょっとアトラクションに乗っているような気分になります(笑)

--おもしろいお話です(笑)。でもリフトする側の男性にとっては大変そうですね……?

福岡 リフトに関して言えば、僕自身はそこまで特別やことや難しいことをしているとは感じません。おなじみのリフトとは違うように見えたとしても、僕たちにとっては、ただ持つところが違うだけのことなので。これまでいろいろな作品を踊らせていただき経験を積んできたおかげで、感覚的に「こういう時はこうすればいい」というコツが体に入っています。ですので、力があれば大丈夫です。

――演技の面についてはどうでしょう。小野さんはクララとこんぺい糖の精の二役、福岡さんは先ほどおっしゃったように三役を演じることになりますが、それぞれをどんな役どころだととらえていますか?

小野 イーグリング版のクララは、最初は子役が演じるんです。ですので私は、その子の夢が叶うように……と思いながら演じています。
福岡 それについては、最近気がついたことがあって。じつはフリッツも、「僕も夢のなかでねずみと戦っていたんだよ!」と夢から覚めたクララに話しているんです。だから僕の役は、フリッツが夢見ている理想の男性像でもあるのかもしれない。いまはそうイメージしながら演じています。

――おふたりの思う、イーグリング版『くるみ割り人形』の魅力とは?

福岡 とにかく舞台装置が美しく、衣裳もスタッフさんたちが本当に試行錯誤しながら心を込めて作ってくださった、素晴らしいものばかりです。気球に乗って旅をするというのも、この版ならではのおもしろいところですし。ですから僕たちは、その世界を台無しにしないように踊らなくてはいけないと思っています。

第1幕の幕切れのシーン。これから楽しい気球の旅の始まり! しかしよく見ると、気球にぶら下がろうとするあやしい影が……

小野 私も、この劇場の大きさならではの、とても大がかりな装置が魅力だなと思っています。それから第2幕の「花のワルツ」これほどの大人数が全員カップルを組んで踊っているというのはとてもめずらしいし、すごく迫力があります。

花のワルツ。目の前にポピー色の世界があざやかに広がります

――全幕中、とくに好きなシーンはありますか?

小野 私は、自分は踊っていないのですが、雪の場面が好きです。コール・ド・バレエの大きな見せ場のひとつで、展開がとてもスピーディ。フォーメーションもどんどん変わります。そして一人ひとりが、ソリストのような踊りをしなければいけません。でも、それを客席から観ると本当にきれいで、「ああ、粉雪だなあ」って、いつも感動します。

福岡 僕は、第1幕の最初のシーンが好きですね。客間でのパーティの場面人間的なドラマが詰まっていて、心が温まるようなストーリを感じます。また子どもたちが元気よく踊っているのを観るとほっこりして、思わず頬が緩んでしまいます。

第1幕の客間のシーンには、人間的なドラマが詰まっている……この場面の見え方が変わるような、素敵な言葉をいただきました

舞台写真撮影:鹿摩隆司

公演情報

新国立劇場バレエ団「くるみ割り人形」

期間 2019年12月14日(土)〜12月22日(日)
会場 新国立劇場オペラパレス
詳細 https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/nutcracker/

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