- 【記者会見ダイジェスト動画】
- 00:04〜 アンバサダーに就任して
- 00:45〜 公演の概要
- 01:23〜 ウィーン国立歌劇場とは
- 03:26〜 ウィーンで「フィガロの結婚」を鑑賞して
- 04:40〜 「ばらの騎士」について
- 08:08〜 日本の深刻な劇場問題
- 09:54〜 クラシック音楽を好きになったきっかけ
2025年10月、ウィーン国立歌劇場が9年ぶりとなる日本公演を行います。上演演目はオットー・シェンク演出による『ばらの騎士』(R. シュトラウス)とバリー・コスキーが2023年に新たに手掛けた『フィガロの結婚』(W.A. モーツァルト)の2作品。
4月上旬、本公演の公式アンバサダーに選ばれた中谷美紀の就任記者会見が行われました。登壇者は、中谷と日本舞台芸術振興会(NBS)の高橋典夫専務理事の2名。中谷は、ウィーン国立歌劇場管弦楽団およびウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のヴィオラ奏者を夫にもち、現在はオーストリアと日本の2拠点で活動中。自身でもコンサートへの出演やSNS、文筆活動をとおしてクラシック音楽や舞台芸術の魅力について積極的に発信しています。会見では「ウィーン国立歌劇場の魅力」「上演作品の見どころ」などについて熱く語りました。

「オペラの裾野を広げるために」(高橋典夫NBS専務理事)と公式アンバサダーに就任した中谷美紀 ©︎Yuji Namba
この引っ越し公演は、指揮者、歌手、オーケストラ、音楽・舞台スタッフ、事務局員含め総勢350名が来日。「舞台装置・衣裳の物量は11tトラック40台分にも及ぶ」と語った高橋は、日本の深刻な劇場不足についても言及。「東京文化会館が補修工事に入る2026年5月以降、大型のオペラ、バレエの引っ越し公演を行うのは難しく、本公演が休館前の最後の大型オペラ公演。日本文化の衰退を招きかねない」と強調しました。

「フィガロの結婚」より photo: Wiener Staatsoper / Michael Poehn
公演情報
『フィガロの結婚』
W.A.モーツァルト作曲
指揮:ベルトラン・ド・ビリー
演出:バリー・コスキー
『ばらの騎士』
R.シュトラウス作曲
指揮:フィリップ・ジョルダン
演出:オットー・シェンク