ウィーン国立バレエ専属ピアニスト滝澤志野さんが、新しいレッスンCD「Dear Tchaikovsky~Music for Ballet Class」(ディア・チャイコフスキー~ミュージック・フォー・バレエ・クラス)をリリース!
バレエで最も重要な作曲家、チャイコフスキーの美しい名曲ばかりを集めて、バレエクラス用にアレンジ。
原曲のもつ音楽性を大切にしながら、テンポ感やサウンドにもこだわり抜いた1枚です。
音の取りやすさや使いやすい曲の長さ、各種エクササイズに適したテンポ感等の監修は、谷桃子バレエ団プリンシパルの永橋あゆみさん。
今回はCDのなかから5曲をピックアップして、アンシェヌマン例を永橋さん本人にデモンストレーションしていただきました!
本日は【バー・レッスン】から、
の2つのエクササイズをお届けします。
音のとらえ方や身体の使い方のヒントを、ぜひ動画でご覧ください。
#Lesson 1【Barre】
バー・レッスンでは、床を感じながら軸をつくることを意識します。まずは足裏で床をしっかり押して。そして下から上に向かって螺旋を描くようなイメージで、ターンアウトしながら軸を探っていきましょう。
志野さんの演奏には、大きく広がっていくような壮大さがあります。その音色を感じながらレッスンすると、いつも以上に体を大きく使えるはず。素敵な音楽の力を借りて、充分に体を引き上げながら、センター・レッスンに向けて心身を整えましょう。
♪ロン・ド・ジャンブ・ア・テール(「眠れる森の美女」リラの精のテーマ)
Videographer:Kenji Hirano
Costume:FAIRY
誰もがよく知る有名曲ですが、プレパレーションの4カウント目から主旋律が始まるので、動き出しの音をつかむのが少し難しいかもしれません。
音をとるコツは、心のなかで「1、2、3、4」とカウントをとり、3カウント目でゆっくり息を吸うこと。音楽に誘われるまま、気持ちよく呼吸してプレパレーション。そして次のムーヴメントにつなげましょう。
この曲はとても流麗ですから、振付もどんどん彩りゆたかにふくらませていきたくなりますね。例えば最初にルティレを入れて上に大きく伸びてみたり、呼吸とともに全身を大きく使えるような振付を加えると、とてもよいエクササイズになると思います。
他にも、デヴェロッペ→シャッセ→ルルヴェなどを入れてもいいかもしれませんし、ポール・ド・ブラのエクササイズにもぴったりだと思います。
志野さんのピアノ演奏が、みなさんの体を上へ上へと誘ってくれるはず。体の引き上げを意識しながらエクササイズしてみてください。
-
\Point!/
ポイントは軸脚の足裏で床をしっかり押して、強い軸をつくること! 動脚を回して軸脚に負荷をかけることで、より安定した強い軸をつくることができます。
また、足裏~つま先で丁寧に床を擦りながら脚を動かすことも忘れないで。
♪アダージオ(交響曲第6番「悲愴」より第1楽章)
Videographer:Kenji Hirano
Costume:FAIRY
この曲はとても壮麗で、プレパレーションから気持ちを高めてくれます。音楽が踊らせてくれますから、デヴェロッペで脚を上げたりバランスを取るだけでなく、ポール・ド・ブラやバランセを入れるなど、動きを音楽的に展開させていきましょう。
ただし、全身をどんなに大きく動かしても、土台はしっかり、軸は揺るぎなく。まさに、メロディはキラキラ輝いていても芯は強い、志野さんの音楽のように。音によく耳を傾けて、心と体を踊らせてくださいね。
-
\Point!/
アダージオは上げる脚に気をとられて、軸脚が緩みやすいので気をつけて。とくにア・ラ・スゴンドに脚を上げる際は、脇がつぶれて上体も崩れがちです。バーがあるうちに背中のポジションを確定させておくようにしましょう。
また、ア・ラ・スゴンドではお尻も抜けやすいので注意が必要。座骨の下からターンアウトして、内腿をストレッチしながら、螺旋的に脚を上げていくように意識してみてください。
前・横・後ろ、いずれの方向に脚を上げる時も、つま先から抜けていくようなイメージをもつと、遠くへと広がりのあるラインが描けますよ。脚を降ろす時も、逆にボディは上がるイメージで。最初から最後まで、動きが途切れないように踊ってみてくださいね。
- 永橋あゆみ Ayumi Nagahashi
谷桃子バレエ団 プリンシパル
長崎県出身。永橋由美、山本禮子、野村理子に師事する。1999年谷桃子バレエ団入団。02年『白鳥の湖』の主役デビュー後は、『ジゼル』『ラ・バヤデール』『リゼット』『海賊』など数々の舞台で主演する。15年より洗足学園音楽大学バレエコース非常勤講師就任。
- Instagram:@ayumiii_na
ご注文はこちら
Dear Tchaikovsky(ディア・チャイコフスキー)〜Music for Ballet Class
ウィーン国立バレエ専属ピアニスト 滝澤志野
ウィーン国立バレエ専属ピアニスト・滝澤志野の新シリーズ・レッスンCDが誕生!
バレエで最も重要な作曲家、チャイコフスキーの美しき名曲ばかりを集めてクラス用にアレンジ。
バレエ音楽はもちろん、オペラ、管弦楽、ピアノ小品etc….
心揺さぶられるメロディで踊る、幸福な時間(ひととき)を。
●ピアノ演奏:滝澤志野
●監修:永橋あゆみ(谷桃子バレエ団 プリンシパル)
●発売元:新書館
●価格:3,960円(税込)
★収録曲など詳細はこちらをご覧ください
※上記購入ボタンを押すとバレエショップ フェアリーのサイトに移動します。
購入方法、配送方法など詳細はこちらよりお問い合わせください。
★CD「Dear Tchaikovsky~Music for Ballet Class」のトレイラーです! ぜひご覧ください↓↓↓
次回予告
#Lesson2 Centreは2021年6月上旬配信予定
#Lesson3 Pointは2021年7月上旬配信予定