動画・写真撮影:バレエチャンネル編集部
2023年8月21日から7日間にわたって行われた第11回めぐろバレエ祭り。最終日となる27日には、バレエチャンネルプレゼンツによるキッズ向けワークショップ「からだであそぼう だれでもダンス☆」が行なわれました! 講師は昨年に引き続き、振付家・コンテンポラリーダンサーの田畑真希(たばた・まき)さん。子どもたちの笑顔が会場いっぱいに広がったワークショップのもようをレポートします。
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参加したのは3歳から6歳まで、60名(各回30名)の子どもたち。始まる前から元気に飛び跳ねている子もいれば、お父さんお母さんのそばで恥ずかしそうにしている子も。田畑さんとアシスタントの中村理(なかむら・まさし)さんが登場し、みんなに「よろしくおねがいします!」とごあいさつ。深々と頭を下げた田畑さんですが……
おじぎをしたまま動かなくなってしまった田畑さんに興味津々の子どもたち。
バレエ『くるみ割り人形』の音楽が流れると、田畑さんは動き出して中村さんとダンスを披露。目と鼻の先で高く上げられた脚に「すごい!」と歓声をあげる子も。
踊りの合間に子どもたちとあいさつのタッチ。
参加した子どもたちは全員、自分で決めたダンサーネームを胸に貼って参加しました。田畑さんと中村さんもそれぞれのダンサーネームで自己紹介。田畑さんは「まきまっちょ」、中村さんは「マーシー」。ダンサーネームの決めポーズを一緒に真似してみます。
大きな声で「まきまっちょ」 小さい声で「まきまっちょ」 反対がわも「まきまっちょ」 ぐるっと回って「まきまっちょ」!
子どもたちの大合唱に元気な音楽が加わって、ワークのはじまりです。
「からだであそぼう だれでもダンス☆」ワークショップレポート
リズムに乗って
まきまっちょの動きをまねっこしながら楽しく準備体操。走ったり、止まったり、手をグーパーしたりと、身体も自然と温まります。
くっつけよう
自分の身体の一部と一部をくっつけてみよう! という遊び。「肩と膝」「かかととおしり」「おへそと鼻」「足の裏とほっぺた」など、想像もしなかった部分どうしをくっつけます。自然と柔軟性が身につき、想像力も刺激されます。
歩いて走って
声かけに合った動きで、会場の中央に組まれたやぐらの周りを回ります。最初は「うるさく」、次は「しずかに」。動きはスキップ、駆け足、ダッシュと次第にパワーアップ。自分がいまどんな動きをしているかを意識し、歩く、走るにもいろいろな種類があることを知るワークです。
やぐらの周りをマーシーとスキップ
まきまっちょトンネルをくぐってゴールイン
〇ほんあし
「いっぽんあしで立てる?」の声に、張り切って片脚立ちする子どもたち。「みんな素敵! じゃあ、さんぼんあしで立てるかな?」
どんな「さんぼんあし」にするかは自分しだい。両脚に加えて片手をついてみたり、両手と片脚を組み合わせるなど、オリジナルの「さんぼんあし」がたくさん! 続けて「ごほんあし」にもチャレンジ。まきまっちょは子どもたちのポーズ一つひとつに「それ、いいじゃない?」「かっこいい!」と声を掛けて回ります。
「こんなすてきないっぽんあし、いままでみたことないわ」って思うのを見せてね!と、まきまっちょ。
おともだちといっしょに
今度は隣にいるお友だちとペアになって、「ふたりでさんぼんあし」に挑戦!
初めて会った人とも、パッと手をつないですぐ仲良しに。それぞれの想像力を出し合って、どの組も個性的な「ふたりでさんぼんあし」が誕生しました。誰かと協力すると、自分の頭だけで考えるより、もっと面白いことができるんです。
手をつなぎ、ひとりは片足になってさんぼんあしの完成。 「○○、△△、すっごくすてきなさんぼんあしじゃない?」子どもたちに、ダンサーネームで呼びかけます。
続いてはペアのお友だちと、からだとからだの同じところをタッチ! 小さな子どもでも簡単にできるからだあそび。コミュニケーションも深まります。
ママのひじとぼくのひじをタッチ!
おにいちゃんといもうとで足の裏どうしをタッチ!
ひとさしゆびどうしだけ、くっつけて動けるかな? はなれないように集中、集中……
伸びて伸びて!
休憩のあとは「100%身体伸ばし」からスタート。手も脚も思いきり伸びたら、次は「おしりだけ100%」「おへそだけ100%」。〇ほんあしのワークで磨いた想像力がここでは大活躍! だれかの真似をしたり、まきまっちょに動きを教えてもらうことなく、それぞれの「100%」を披露します。
「100%」のあとは指示が「50%」「30%」「0%」……とチェンジ。50%伸びるってどれくらい? 0%伸びるってどういうこと? 伸び縮みの表現や強弱をつけた動きをすることで、身体のすみずみまで意識できます。
まきまっちょと一緒に「脚だけ100%」!
デタラメダンス
まきまっちょが吹くヘンテコな音の笛に合わせて、デタラメに動いてみるワーク。楽しいからだあそびをしているうちに、それぞれの想像力で踊るデタラメダンスが完成です! 全身で動いてみたら、次は身体の一部だけ。手、脚、頭、首、背骨。「目だけ動かしてもダンスになるよ!」
最高にゴージャスなポーズでキメ!
最後はみんなで床に寝てクールダウンし、あっという間に50分間のワークは終了。みんなで「まきまっちょのポーズ」で元気にお別れしました。
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- 田畑真希さんからのメッセージ
- 子どもはクリエイティブな発想の持ち主。想像力をはたらかせ全身を使って遊ぶと、子どものなかには小さい種(たね)が育ち、将来の可能性へと繋がっていきます。今回参加してくれた子どもたちも、その種からダンスの芽が出るかもしれないし、今日のワークで膨らんだ想像力がダンスとはまったく違うもの……たとえば文章や絵を描くことなどの花になって咲く可能性もあると思います。またいつか、その種を見つけに気軽に遊びに来てもらえたら嬉しいです。
【イベントDATA】
バレエチャンネルプレゼンツ「からだであそぼう だれでもダンス☆」
講師:田畑真希(タバマ企画主宰/振付家・ダンサー)
アシスタント:中村理(タバマ企画/ダンサー)
日程:2023年8月27日(日)11:45/15:20
会場:めぐろパーシモンホール 小ホール
企画:バレエ専門WEBメディア〈バレエチャンネル〉
主催:NBS日本舞台芸術振興会「第11回めぐろバレエ祭り」