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【PICKUP】世界のバレエ団が公開中! オンラインで鑑賞できる舞台映像集

バレエチャンネル

※2020年3月30日:情報更新しました

新型コロナウィルスの世界的流行を受け、多くの劇場が閉鎖、上演されるはずだった舞台も次々に中止ーーバレエ団やダンサーたちの窮状、不安、一つひとつの舞台の幕が上がらないことの悲しみは、はかり知れません。

それでも「芸術とは苦しみや悲しみを癒すためにこそあるものだ」と、世界中のバレエ団がいま、貴重な舞台映像を特別に無料配信しています。

オンラインで、しかも無償で配信することは、どのカンパニーにとっても簡単な決断ではないはずです。
芸術家たちの想いに感謝と敬意を込めながら、おすすめの舞台映像配信情報をまとめてお届けします。

※2020年3月29日現在の情報です
※配信の期限が迫っているもの順に、カンパニーごとに掲載しています

マリインスキー・バレエ(ロシア??)

現時点で「2020年4月10日まで劇場を閉鎖し、その間のすべてのバレエ、オペラ、コンサートを延期する」と発表しているマリインスキー劇場。公式ウェブサイトからアクセスできる「Mariinsky TV」で、毎夕モスクワ時間19時(日本時間で翌日の深夜1時)より日替わりで過去の舞台映像を無料配信中です。ライブで見られなかった場合も配信から24時間は視聴可能。(2020年3月30日現在は、ラトマンスキー振付のバレエ『イワンと仔馬』が配信されています)

「青銅の騎士」
2020年3月31日モスクワ時間19時(日本時間4月1日深夜1時)からはバレエ『青銅の騎士』全3幕が配信されます。サンクトペテルブルクを舞台にしたアレクサンドル・プーシキンの叙事詩「青銅の騎士」に基づき、ロスチスラフ・ザハロフとユーリ・スメカロフが振付。ウラジーミル・シクリャローフ、ヴィクトリア・テリョーシキナ、ダニーラ・コルスンツェフ、エカテリーナ・コンダウーロワといったプリンシパルたちが出演します。指揮はマリインスキー劇場芸術総監督のワレリー ・ゲルギエフ。
Mariinsky TVでご視聴ください
※配信期間:現地時間2020年3月31日19時〜4月1日19時まで(日本時間2020年4月1日1時〜2日1時まで)

 

ボリショイ・バレエ(ロシア??)

ボリショイ・バレエYouTube公式チャンネルにて、バレエとオペラ、計6作品をプレミア配信。ライブで見られなかったファンのために、公開から24時間は視聴可能。DVD化されていない貴重な映像も楽しめます。

①「眠れる森の美女」
2011年、改装されたボリショイ劇場のこけら落とし公演として上演された『眠れる森の美女』。主演はスヴェトラーナ・ザハーロワとデヴィッド・ホールバーグ。よく見るとオルガ・スミルノーワやウラディスラフ・ラントラートフなどボリショイのいまを担うスターダンサーがいろいろな役で出演しています!
※配信期間:現地時間2020年3月28日19時~29日19時まで(日本時間2020年3月29日1時~30日1時まで)

②「マルコ・スパーダ あるいは盗賊の娘」
1857年にパリ・オペラ座が初演した幻の作品を、振付家ピエール・ラコットがリメイクした作品。エヴゲーニャ・オブラスツォーワ、デヴィッド・ホールバーグ、オルガ・スミルノーワ、セミョーン・チュージンなど、ボリショイ・バレエのスターが並ぶ贅沢な映像!
※配信期間:現地時間2020年4月4日19時~5日19時まで(日本時間2020年4月5日1時~6日1時まで)

③「くるみ割り人形」
アンナ・ニクーリナとデニス・ロジキン主演のグリゴローヴィチ版『くるみ割り人形』。収録は2014年。DVD化されていない貴重な映像です。
※配信期間:現地時間2020年4月10日19時~11日19時まで(日本時間2020年4月11日1時~12日1時まで)
※映像はただいま準備中。ボリショイ・バレエ公式YouTubeチャンネルをご覧ください

 

Kバレエ カンパニー(日本??)

新型コロナウイルス感染症の感染拡大予防のために開催中止となってしまったKバレエカンパニー「トリプル・ビル2020」公演。そのなかで上演されることになっていたローラン・プティの名作『若者と死』の映像がKバレエの公式YouTubeチャンネルで特別公開されています。また現在、2020年5月に上演予定の『海賊』の舞台映像も抜粋で配信中!

①「若者と死」
「このような先が見えぬ苦しいときだからこそ、人々の心を潤す芸術が必要であると思慮し、この度の公開に踏み切りました」(Kバレエカンパニー公式チャンネル掲載のメッセージより)との趣旨から、熊川哲也とダーシー・バッセルによる伝説的名演『若者と死』が期間限定で全編公開されています。
Kバレエカンパニーの公式YouTubeチャンネルでご視聴ください
※配信期間:配信中〜2020年3月31日まで

②「海賊」
最高にカッコ良くて”泣ける”『海賊』として名高い熊川哲也版! こちらの映像は2017年の収録。アリ役は山本雅也、ランケデム役は石橋奨也、パシャ役はスチュアート・キャシディ。Kバレエカンパニー『海賊』は2020年5月28日(木)~5月31日(日)東京・Bunkamuraオーチャードホールで上演予定です。

 

シュツットガルト・バレエ(ドイツ??)

「眠れる森の美女」
ドイツの名門シュツットガルト・バレエ公式YouTubeチャンネル上でハイデ版『眠れる森の美女』を配信中。この映像は昨年12月に上演されたばかりのもので、主演はフリーデマン・フォーゲルとエリサ・バデネスです。このバージョンは、ストレートロングの黒髪をなびかせてクールに踊りまくるカラボス(ジェイソン・レイリー)も必見ポイント!ユルゲン・ローゼが手掛ける素敵な舞台美術・衣裳にも胸がときめきます。
※配信期間:配信中〜現地時間2020年3月31日22時まで(日本時間2020年4月1日5時まで)

 

キエフ・バレエ(ウクライナ??)

ウクライナの名門キエフ・バレエは、招聘元である光藍社が過去の来日公演の舞台映像を公式YouTubeチャンネルにて期間限定配信中。

キエフ・バレエ「初夢バレエ・ガラ」
2020年1月3日の来日公演の映像です。キエフ・バレエを代表するプリマ・バレリーナ、エレーナ・フィリピエワが踊る『ライモンダ』『ウィンナー・ワルツ』(日本初演)は必見! また、ウクライナの民族舞踊『ゴパック』や、ウラジーミル・マラーホフが振付けた『コッペリア』(日本初演)なども楽しめます。
※配信期間:配信中〜4月1日までを予定(公開日3/19より2週間を予定)

〈プログラム〉
『眠れる森の美女』プロローグより序曲、第1幕よりワルツ、ローズ・アダージョ
『フィガロの結婚』
『ライモンダ』第3幕
『森の詩』序曲
『ゴパック』
『コッペリア』第1幕
『ドン・キホーテ』第2幕より夢の場
『タリスマン』
『ウィンナー・ワルツ』

 

新国立劇場バレエ団(日本??)

「DANCE to the Future 2020」第3部〈コンポジション・プロジェクトによる作品〉
3月27日から29日まで上演予定だった「DANCE to the Future 2020」が中止となったことを受け、その第3部〈コンポジション・プロジェクトによる作品〉を無観客上演、その舞台をライブ・ストリーミング配信した新国立劇場バレエ団。3月28日15時からスタートした約1時間にわたるライブ配信は大成功! 多くのファンがダンサーたちの熱演を感動とともに見守りました。現在、そのアーカイヴ映像が新国立劇場バレエ団の公式YouTubeチャンネルにて高画質版で楽しめます。
※配信期間:配信中〜2020年4月3日15時まで

 

NDT ネザーランド・ダンス・シアター(オランダ??)

「ストップ・モーション(Stop-Motion)」
昨夏13年ぶりの来日を果たし、日本のバレエ・ダンス界に大旋風を巻き起こしたネザーランド・ダンス・シアター(NDT)。同カンパニーもこの世界的な危機的状況に際し、公式サイト上で期間限定で作品の無料配信をしています。現在公開されているのは2014年初演のソル・レオン&ポール・ライトフット振付『Stop-Motion』。マックス・リヒターの美しく儚い音楽に乗せて、 7人のダンサーが“別れと変化”を織り上げていく……胸を揺さぶられる素敵な映像です。
NDTの公式Vimeoチャンネルでご視聴ください
※配信期間:配信中〜現地時間2020年4月3日まで(日本時間2020年4月4日7時まで)

 

パリ・オペラ座バレエ(フランス??)

「白鳥の湖」
パリ・オペラ座は、ヌレエフ版『白鳥の湖』の最新舞台映像(2019年収録)を 公式ウェブサイト上で配信することに! 主演は先の日本公演でも大活躍を見せたエトワールのレオノール・ボラックとジェルマン・ルーヴェです。
パリ・オペラ座公式ウェブサイトでご視聴ください
※配信期間:現地時間2020年3月30日~4月5日まで

 

ウィーン国立バレエ(オーストリア??)

現時点(2020年3月29日現在)で、2020年4月13日まで全公演中止が発表されているウィーン国立歌劇場。劇場の閉鎖が決定して以来いち早く、過去公演のアーカイヴ映像配信をスタート。オペラとバレエの演目を毎日配信しています。バレエ作品は『ペール・ギュント』(現地時間4/2)と『シルヴィア』(現地時間4/11)がラインアップ。www.staatsoperlive.com に登録すれば、視聴は無料。各演目とも、配信から72時間楽しむことができます。

①「ペール・ギュント」
エドヴァルド・グリーグ作曲の音楽を用い、気鋭の振付家エドワード・クルグが振付けた全2幕のバレエ。今回配信されるのは 2018年12月4日に上演された公演。〈バレエチャンネル〉の連載でもおなじみのウィーン国立バレエ専属ピアニスト、滝澤志野さんがピアノコンチェルトを弾いています!
ウィーン国立歌劇場配信用サイトでご視聴ください
※配信期間:現地時間2020年4月2日〜4月5日(公開より72時間)

②「シルヴィア」
マニュエル・ルグリ芸術監督による改訂振付版。音楽的な振付、躍動するダンサーたち、舞台上で波打つ美しい色彩の衣裳……。今回配信されるのは、2018年11月12日に上演された公演です。
ウィーン国立歌劇場配信用サイトでご視聴ください
※配信期間:現地時間2020年4月11日〜4月14日(公開より72時間)

 

Noism(日本??)

「PLAY 2 PLAY-干渉する次元」
金森穣率いる舞踊団Noismは、2013年に上演された金森穣演出振付『PLAY 2 PLAY―干渉する次元』(revised ver.2013)を特別に全編公開中。同団では音楽著作権上の都合上オンラインでの公開が難しい作品が多いなか、関わったクリエイターたちの賛同のもとで公開に踏み切った貴重な映像です。舞踊家たちの研ぎ澄まされた身体の迫力……映像で観ても凄まじいものがありますが、これは生の舞台でぜひ観たい!と思わされます。
Noismの公式Vimeoチャンネルでご視聴ください
※配信期間:配信中〜2020年5月末まで
 

英国ロイヤル・バレエ(英国??)

英国ロイヤル・バレエも現在劇場閉鎖中。#OurHouseToYourHouse シリーズとして、ロイヤル・オペラ・ハウス(ROH)の公式YouTubeチャンネル上で順次バレエとオペラを公開しています。バレエでは『ピーターと狼』『変身』が登場。

①「ピーターと狼」
ロイヤル・バレエ・スクールの人気演目。フルートの音は「鳥」、オーボエは「アヒル」、クラリネットは「猫」、ホルンは「狼」、そして弦楽器は主人公の「ピーター」と、それぞれの楽器がそれぞれの登場”動物”たちを表現しているところもとても楽しい作品です。この映像は2010年に収録されたもので、狼役にセルゲイ・ポルーニン、おじいさん役にはウィル・ケンプが出演しているのも見どころ!
※配信期間:配信中

②「変身」
フランツ・カフカの小説『変身(The Metamorphosis)』を原作に、アーサー・ピタがエドワード・ワトソンのために振付けた作品。2011年、初演時にワトソンが主演をし、ローレンス・オリヴィエ賞を受賞した話題作です。
※配信期間:現地時間4月17日19時(日本時間4月18日3時)~
※映像はただいま準備中。ROH公式YouTubeチャンネルをご覧ください(#OurHouseToYourHouse

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