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【オペラグラス特集】ビックカメラ有楽町店で聞いた!選び方とおすすめ10選

青木かれん Karen AOKI

舞台ファンの必携アイテムといえば「オペラグラス」。その一瞬を見逃すまいと、どの劇場・どの公演にも持っていくという人も多いのでは?

現在流通するオペラグラスや双眼鏡はじつに600種類以上!(※2024年7月現在)
その中から自分にぴったりの一台を選ぶのは難しいもの。

はじめてのオペラグラス、どうやって選べばいいの?
夏のバレエ公演シーズンに向けて新調したい!

そこで今回は、劇場が集まる日比谷・有楽町エリアで豊富な品揃えを誇る、ビックカメラ有楽町店の地下2階、双眼鏡コーナーを取材。選び方から、販売員のおすすめの商品、意外と知らない正しい使い方など、気になるポイントを聞きました!

もくじ
〇オペラグラスの選び方
〇おすすめ10選
〇正しい使い方と保管方法
〇コラム:編集部員が買ってみた!
〇最後に

ビックカメラ有楽町店の地下2階、双眼鏡コーナー 裏側の棚にも商品がずらり

お話を聞いたのは、神田飛鳥(かんだ・あすか)さん。

ビックカメラ有楽町店 カメラコーナー主任。 双眼鏡の販売に携わって13年。

オペラグラスの選び方

選ぶ時のポイントは、倍率レンズの大きさ
倍率を上げると見るもののサイズが上がり、レンズを大きくすると視界が明るくなります。目的に合わせて、倍率とレンズの大きさのバランスがいちばんしっくりくる商品を選びましょう。

倍率

倍率の種類は、4倍・6倍・8倍・10倍・12倍・14倍とさまざまな倍率があります。

◉倍率が低い場合
視界が広いぶん対象が小さく見える。明るくてブレにくい。
◉倍率が高い場合
視界が狭いぶん対象が大きく見える。暗くてブレやすい。

おすすめの倍率ガイド
バレエの全幕公演が行われる大規模な劇場の座席表をもとに、目安となる倍率を教えてもらいました!

1階席 6~8倍(衣裳の装飾までじっくり見たい方は8倍)
2・3階席 8倍
4階席以上 8~10倍(※10倍より高い倍率になると、かなり暗く感じる)

使いやすい倍率は8倍か10倍の二択になる場合が多く、8倍がはじめて買う方でも不便なく使えるもの。倍率を上げると見たいものが視界から外れてしまったり、ブレやすくなってしまうことがあるので、最初は低めの倍率の6倍や8倍のほうが見やすく感じます。

レンズの大きさ

レンズの大きさは、21㎜・25㎜・32㎜・42㎜とさまざまなサイズがあります。
同じ倍率であっても、レンズの大きさによって視界の広さと明るさが変わります。レンズが大きくなるほど視界が広くなり、広い範囲から光を取り込むことで明るく見えるようになります。

倍率が上がると視界が暗くなりますが、8倍で小さいレンズを使っているものよりも、10倍で大きいレンズを使っているもののほうが明るく見える場合があります。

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おすすめのオペラグラス10選!

神田さんに、6つの項目に分けておすすめを聞きました!

おすすめ一覧
★はじめての購入におすすめ
➀オリンパス(OM SYSTEM)|「Trip light 8×21 RC II」
➁ケンコー・トキナー|「ウルトラビューH 8×21DH FMC」
➂ペンタックス|「Uシリーズ」UP 8×21
★神田さんイチオシ
➃ビックカメラ| オリジナルセレクト双眼鏡「ジオマ HR8×25WP」
★推しを見失わない
➄ビクセン|双眼鏡「アトレックII HR8×32WP」
➅ビクセン|双眼鏡「APEX(アペックス) J HR10×42WP」
★防振タイプ
➆ビクセン|防振双眼鏡 「ATERA(アテラ) II H10×21」
★コンパクトさ重視
➇ニコン|4倍双眼鏡 「遊」4×10D CF
➈ビクセン|「MEGLASS」 H6x16
★色を選べる
➉ニコン|双眼鏡「ACULON T02」8×21

はじめての購入におすすめ

何を観るにもバランスのよい使い心地。オペラグラスデビューにもぴったり!

8倍×21㎜レンズを使った持ち運びやすい軽量タイプで、お手頃価格です。

➀オリンパス|OLYMPUS(OM SYSTEM)
「Trip light 8×21 RC II」

🔗オリンパス|OLYMPUS(OM SYSTEM) 「Trip light 8×21 RC II」の商品ページはこちら

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➁ケンコー・トキナー|KenkoTokina
ウルトラビューH 8×21DH FMC」

🔗ケンコー・トキナー|ウルトラビューH 8X21DH FMC-PU LTDの商品ページはこちら

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➂ペンタックス|PENTAX
「Uシリーズ」UP 8×21

🔗ペンタックス|PENTAX 「Uシリーズ」UP 8×21の商品ページはこちら

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神田さんイチオシ

もう1ランク上&コスパ良しの一台。

ビクセンとビックカメラのプライベートブランド商品です。8倍×25㎜レンズで、21㎜に比べ視界が広く、明るさもあります。

➃ビックカメラ オリジナルセレクト
双眼鏡「ジオマ HR8×25WP」

🔗ビックカメラ オリジナルセレクト 双眼鏡「ジオマ HR8×25WP 」の商品ページはこちら

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推しを見失わない

もっとくっきり、はっきり観たいあなたに。

8倍×32㎜レンズと、10倍×42mmレンズの双眼鏡です。レンズが大きいので視界が明るく、より広範囲のものを目で追うことができます。とくに10倍×42㎜タイプはレンズが大きくなる分、重くなります。

⑤ビクセン|Vixen
双眼鏡「アトレックII HR8×32WP」
🔗ビクセン|Vixen 双眼鏡「アトレックII HR8×32WP」の商品ページはこちら

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⑥ビクセン|Vixen
双眼鏡「APEX(アペックス) J HR10×42WP」

🔗ビクセン|Vixen 双眼鏡「APEX(アペックス) J HR10×42WP」の商品ページはこちら

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防振タイプ

こだわりの手ブレ補正をつけたい人向け。

防振は見たいものを滑らかに追いかけることができるうえ、目が疲れにくいという効果も。防振タイプはほかの双眼鏡よりもサイズが大きく、重たくなっていて、価格も上がります。ビクセンの手ブレ補正は2種類あり、緩やかな追いかけができる補正と、ピタッと固定する補正とに切り替えることができます。

⑦ビクセン|Vixen
防振双眼鏡 「ATERA(アテラ) II H10×21(グレージュ)」🔗ビクセン|Vixen 防振双眼鏡 「ATERA(アテラ) II H10×21(グレージュ)」の商品ページはこちら

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コンパクトさ重視

手のひらサイズで持ち運びに便利! 荷物を減らしたいあなたに。

4倍×10mmレンズと、6倍×16㎜レンズのコンパクトな商品です。軽量なので鞄の中に入れておいて、見たい時にすぐに取り出せます。専用のケースもおしゃれです。

⑧ニコン|Nikon
4倍双眼鏡 「遊」4×10D CF
🔗ニコン|Nikon 4倍双眼鏡 「遊」4×10D CFの商品ページはこちら

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⑨ビクセン|Vixen
「MEGLASS」 H6x16
🔗ビクセン|Vixen 「MEGLASS」 H6x16の商品ページはこちら

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色を選べる

公演に着ていくお洋服とコーディネイトしても◎

最近はコンサートなどでメンバーカラーに合わせて双眼鏡を選ぶ方も増えています。

⑩ニコン|Nikon
双眼鏡「ACULON T02」8×21
🔗ニコン|Nikon 双眼鏡「ACULON T02」8×21の商品ページはこちら

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オペラグラスの使い方と保管方法

使い方

©Ballet Channel

©Ballet Channel

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眼幅が合っていないと、円がふたつに見えたり、円のフチが暗く見えてしまいます。

©Ballet Channel

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見え方に左右差がある場合でも、➀~➂を設定していれば左右それぞれの見え方を固定したままピントを調整できます。

持つときの姿勢

©Ballet Channel

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・脇をしめて、視界がブレないように持つのがコツ
・長時間持っても楽な姿勢であればOK

保管方法

レンズは湿気に弱いので、カビが生えない程度に乾燥させるのが重要です。いっぽうで乾燥しすぎると、ネジの中に入っているグリス(潤滑剤)がざらざらになってネジが回らなくなったり、ベタつきが出てくることも。大がかりな防湿庫がなくても、タッパーウェアなどの保存容器の中に乾燥剤を適量入れて保管すると良いでしょう。

こんな時は?

マスクをしていてレンズが曇る時は?
曇り止め機能のついたメガネ拭きがオススメ。ただし、レンズには特殊なコーティングが施されているので、拭きすぎるとコーティングがはげてしまうことも。曇りが気になる時以外は、曇り止めのついていないメガネ拭きを使いましょう。
メイクがレンズにつくのが気になります。
レンズの接眼部分のリングを引き出しましょう。引き出すことによって、メガネをしていない時と同様にレンズと顔の距離を保てるので、メイクがつきにくくなります。

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コラム:編集部員が買ってみた!

私物のオペラグラスたち ©Ballet Channel

編集部・青木が店頭でどんな双眼鏡が欲しいかを相談し、その場で購入。じっさいにいくつかの公演で使ってきました!

【新しい双眼鏡に求める条件】
・同時に複数の人を追いたい(視界を広くしたい)
・バレエ公演や舞台はもちろん、アリーナ規模のコンサートにも使える1台が欲しい
・長時間の鑑賞に耐えられる重さ・大きさ
・予算は2万円~3万円

実際に購入したのはこちら!
ビクセン|Vixen
双眼鏡「アトレックII HR8×32WP」

©Ballet Channel

【使ってみての感想】 ※見え方・感じ方には個人差があります
・4人のダンサーが急に視界に現れても対応できる
(1人を追っていても周りにいる3人が見える)
・暗い照明でもレンズの中はかなり明るく見える
(暗転で板付きしている姿がはっきり見える)
・バレエ公演では4・5階席からでも鮮明に見える
(ほぼ目の前にいるかのような距離感)
・コンサートでは8倍でも意外とよく見える
(代々木体育館のスタンド2階からはほぼ目の前、東京ドームのスタンド2階後方からの見え方はアリーナ席から裸眼で見るくらいの距離感)
・3時間首からぶら下げると肩がこる重さ
・蓋をなくしやすい
(写真の手前側のレンズの蓋を紛失、劇場の落とし物でも多いそう)

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最後に、神田さんに聞きました!

ふだんから劇場やコンサート会場に足を運んでいますか?
勉強のために見ることはありますが、積極的に足を運ぶことはしていません。見すぎてしまうと、きっと自分が見た範囲でしか説明ができなくなってしまうと思います。僕にとっては自分一人の経験よりも、お客様数千人のお話を聞くほうが大切。その経験をもとに、お一人おひとりに合った商品をご案内したいと考えています。
商品を案内するうえで意識していることは?
オペラグラスは見えるか見えないかで言うと、どんな商品でも必ず見えるもの。ですが食べ物や洋服に好みがあるように、見え方にも好みやこだわりがあります。まずはお客様のお話を聞きながら候補を絞り、その中からご要望に一番近いものを選んでいただけるように心がけています。

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帰り際、ビックカメラ有楽町店を撮影 ©Ballet Channel

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