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【ミニドキュメンタリー動画あり】シャガールの絵を舞台背景に!青森県立美術館が挑むバレエ「アレコ」

バレエチャンネル

動画編集:平野絢士/動画撮影:古川真理絵(バレエチャンネル編集部)

2024年11月1日(金)〜4日(月)、青森県立美術館が新制作するバレエ『アレコ』を上演します。

『アレコ』は、1942年にレオニード・マシーンがバレエ・シアター(現アメリカン・バレエ・シアター)のために振付けた作品。美術はマルク・シャガールが担当し、4幕からなる作品に合わせ、4枚の巨大な舞台背景画(縦約9m×横約15m)を制作しました。

青森県立美術館は第1幕、第2幕、第4幕の3点の背景画を収蔵しており、2006年の開館当初から同館の象徴のひとつとして展示してきました。残る第3幕もアメリカのフィラデルフィア美術館より借用。その借用期間が2027年3月末まで延長されることが決定し、現在は全4作品を館内にある「アレコホール」で観ることができます。

吹き抜けの大空間アレコホールに展示されているシャガールの「アレコ」背景画。左:【第1幕】月光のアレコとゼンフィラ、中央:【第4幕】サンクトペテルブルクの幻想、右:【第3幕】ある夏の午後の麦畑(フィラデルフィア美術館から借用している背景画)ⓒ ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2024, Chagall® E5584

来たる11月の公演では、この「アレコホール」内に舞台を設営。シャガールの原画を背景に、計6回の公演が行われます。今回、青森県立美術館がバレエを新制作することに決めた理由について、同館舞台芸術企画課の櫻庭憲生さんは「シャガールの『アレコ』が元々バレエの背景画のために作られたことは、あまり知られていません。この機会に、作品のバックグラウンドを知っていただき、バレエと一緒に観ることで、作品本来の魅力をより一層体感してもらえたら。4枚そろっている”いま”だからこそできる取り組みとして、バレエを新制作することにしました」と語ります。

マシーンが振付けた『アレコ』は1968年の公演を最後に途絶えてしまったため、振付・衣裳・音楽は一からの制作に。音楽は、初演でも使われたチャイコフスキーの「ピアノ三重奏曲イ短調作品50」をオーケストラ版に編曲して収録したそう。そして新たに演出・振付を手がけるのは、ダンサー・振付家の宝満直也。タイトルロールのアレコ役は青森県出身の大川航矢(牧阿佐美バレヱ団)が踊ります。

リハーサルは2024年2月の中旬からNBAバレエ団でスタート。振付がゼロから作られていくもようを動画で追いました。振付家や出演ダンサーたちのコメントともに、ぜひお楽しみください。

Story
文明社会に嫌気がさしているロシア貴族の若者・アレコ。自由を求めてロマの一団に加わり、そこで首長の娘・ゼンフィラと恋に落ちる。アレコはゼンフィラの一行と旅を続けるが、ゼンフィラは一人のロマの若者に心移りしてしまう。嫉妬に狂ったアレコは自分の元へ戻るようゼンフィラに懇願するが……

第1幕のアレコとゼンフィラのパ・ド・ドゥ。ゼンフィラ役はNBAバレエ団プリンシパルの勅使河原綾乃が演じる

公演情報

【日時】
2024年
11月1日(金)
11月2日(土)
11月3日(日)
11月4日(月・祝)

※本公演についての詳細は、青森県立美術館版バレエ「アレコ」公演HPをご覧ください。
https://www.aomori-museum.jp/schedule/13541

【会場】
青森県立美術館 アレコホール

【作品情報】
原曲:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー作曲「ピアノ三重奏曲イ短調作品50」
編曲:中原達彦
※音楽はNBAバレエ団オーケストラによる演奏を録音した音源を使用します。
原作:アレクサンドル・プーシキン 叙事詩「ジプシー」

主催:青森県立美術館パフォーミングアーツ推進実行委員会 青森県立美術館
協力:一般財団法人NBAバレエ団

青森県立美術館外観

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