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【準決選速報】ローザンヌ国際バレエコンクール2023、ファイナリスト決定!日本人は国別最多の4名が決選へ

阿部さや子 Sayako ABE

2023年2月3日、ローザンヌ国際バレエコンクール準決選の結果発表にて。ローザンヌ国際バレエコンクール芸術監督のキャサリン・ブラッドニーと出場者全82名 ©︎Ballet Channel

2023年2月3日(金)、スイス・ローザンヌのボーリュ劇場にて、ローザンヌ国際バレエコンクール2023の準決選(セレクション)が行われました。

今回、同コンクールには世界16ヵ国から83名の若いダンサーたち(15〜18歳の男女)が出場。1月29日より5日間にわたってバレエとコンテンポラリーダンスのレッスンやヴァリエーションコーチングを受け、それらも審査の対象となってきました。

そして迎えた2月3日の準決選。82名(男子1名が怪我のため棄権)の出場者がボーリュ劇場の舞台に立ち、審査員10名と観客の前で、「クラシック・ヴァリエーション」と「コンテンポラリー・ヴァリエーション」を披露しました。

準決選直前、舞台上でウォームアップ・クラスが行われました。指導は元アメリカン・バレエ・シアター プリンシパルのフリオ・ボッカ ©︎Ballet Channel

準決選の結果、2月4日(土)に行われる決選(ファイナル)に進出を決めたのは、11ヵ国から22名の出場者たち。うち日本人は4名(女子2名、男子2名)が選出され、国別では韓国と並んで最多となりました。
決選進出者の日本人4名は下記の通り。

  • 齋藤 杏(さいとう・あん)15歳1ヵ月
  • 宮崎圭介(みやざき・けいすけ)15歳0ヵ月
  • 井嶋奏太(いじま・かなた)18歳2ヵ月
  • 田邊陽奏(たなべ・はるか)18歳8ヵ月

写真左から:井嶋奏太さん、田邊陽奏さん、齋藤杏さん、宮崎圭介さん ©︎Ballet Channel

ファイナリストとなった日本人出場者4名のコメントは以下の通り。

齋藤 杏
15歳1ヵ月/デパルクバレエスクール

©︎Ballet Channel

クラシックヴァリエーション(『タリスマン』)のコーチングで、モニク・ルディエール先生から「もっと脚を長く出して」「呼吸を使って大きくポール・ド・ブラを」といった注意をいただきました。確かにそうするともっと自分を大きく見せられるなと思ったので、しっかり意識して踊るようにがんばりました。
本番前、先生に「舞台を楽しんで、杏の良さを出しておいで」と言っていただき、今日の準決選は緊張せずに舞台を楽しむことができました。私がここまで来れたのは、本当にいろいろな人の支えあったからです。だから今日は舞台の上からみなさんに「ありがとう」って伝えるつもりで踊りました。
明日は決選。朝ちゃんと早く起きれるように、今日はよく寝て、万端に準備したいと思います!

アラベスクでもア・ラ・スゴンドでもシュ・スーでも、ポーズしたところからもうひとつ遠くへラインが伸びていくような動き。齋藤さんはクラスレッスン等でもひときわ目を引く存在でした。写真はコンテンポラリーVa.のランスルーのひとコマ ©︎Ballet Channel

宮崎圭介
15歳0ヵ月/ワクイバレエスクール

©︎Ballet Channel

クラシックヴァリエーションはかなり緊張しました! でもそのおかげでコンテンポラリーヴァリエーションはリラックスして踊れたので、そこはよかったなと思います。
今回、クラシックは『白鳥の湖』第3幕のジークフリード、コンテンポラリーは『Yugen』を選びました。ジークフリードは僕自身が好きな踊りだから選んだ曲。『Yugen』は課題曲の中で僕にいちばん合っていると、先生方が選んでくださいました。どちらも激しい踊りではないので、上半身の使い方や足の運び方が雑にならないように気をつけています。
明日の決選は今日以上に緊張するかもしれません。でもお客様に自分の気持ちが伝わるように踊りたいと思います!

基礎を丁寧に行いながら、ダイナミックなテクニックを繰り出していく宮崎さん。クラシック、コンテンポラリーともに、踊り終えたとたん会場から喝采が湧き起こりました。写真はコンテンポラリークラスのひとコマ

田邊陽奏
18歳8ヵ月/チューリッヒ・ダンス・アカデミー(スイス)

©︎Ballet Channel

自分がローザンヌの舞台に立っているなんて、いまだに夢みたいです。今日は緊張しましたが、すごく楽しかった。
私はジャンプのテクニックが大好きで、ぱあっ!っと跳んでいるとすごく楽しい気持ちになります。だから今回のクラシックヴァリエーションは、先生とも相談して『ラ・バヤデール』ガムザッティを選びました。いっぽうコンテンポラリーの『Becomings』は、課題曲の中で自分のスタイルにいちばん合っている作品だと思っています。
心がけているのは、一つひとつの動きを丁寧に行うこと。そして自信を持って楽しく踊ることです。明日もまた特別な舞台が待っています。この大舞台を心から楽しんで、笑顔で踊りきれたらと思います!

力みなくスパッ!と跳び上がる、高くて美しいジャンプ。プレゼンテーションも堂々としていて安定感のある田邊さん。写真はクラシックヴァリエーション・コーチング中のひとコマ

井嶋奏太
18歳2ヵ月/パルッカ・ダンス・アカデミー・ドレスデン(ドイツ)

©︎Ballet Channel

名前を呼ばれた時は本当に信じられなくて、いまは胸がいっぱいです。もう、ほぼ記憶が飛んでいます(笑)。
クラシックヴァリエーションに『眠れる森の美女』デジレ王子を選んだのは、クラシックなスタイルをしっかり出したいと思ったから。逆にコンテンポラリーダンスでは自分の動物的な部分や野心みたいなものを表現したくて、『Becomings』を選びました。僕の通っている学校はコンテンポラリーダンスにも力を入れています。そのおかげでコンテンポラリーを踊ることが自分の持ち味になっているように思います。
ボーリュ劇場は、夢に満ちた劇場です。自分がここにいるなんて、やはり信じられません……。でも、この舞台に立てて本当に嬉しい。明日の決選では自分の持ち味をしっかり生かして、楽しんで踊りたいと思います。

デジレ王子らしい端正さで踊りながらも、ラストのマネージュでは爆発力とスピード感を見せて強い印象を残しました。写真はクラシックバレエクラスでのひとコマ

ローザンヌ国際バレエコンクール2023の決選は2月4日(土)14時30分〜(日本時間22時30分〜)。ARTE Concertおよび同コンクール公式WEBサイト上でライブ配信されます。
今大会では11名のファイナリストに奨学金が授与されるとのこと。受賞者は自分の希望するバレエスクールやバレエ団で研鑽を積む機会を得られます。

2月4日(土)の決選に挑む22名の出場者たち ©︎Ballet Channel

決選進出者22名は以下の通り。

101

LAZARESCU Alecsia Maria

15

ルーマニア

102

齋藤 15.1 日本
103 PARK Sooha 15.3 韓国

114

SPROUT Emily 16.2 オーストラリア
201 宮崎 圭介 15 日本

204

GYVES William 15.7 アメリカ
206 VIEIRA TELES Wendel 15.9 ブラジル
207 DE BENITO Millán 15.11 スペイン
210 ULLOA CORNEJO Fabrizzio 16.1 メキシコ
212 MOCKRISH Alexander 16.7 スウェーデン
309 KIM Seehyun 17.7 韓国
310 JOYNER Julie 17.8 アメリカ
314 NEGRÃO Ana Luisa 18.1 ブラジル
317 田邊 陽奏 18.8 日本
318 KIM Soo Min 18.9 韓国
320 PARK Sangwon 18.10 韓国
406 DE PONTE Davide 17.6 イタリア
413 VENTURA Giuseppe 18.1 イタリア
414 STUCKWISCH Frederick 18.1 アメリカ
416 井嶋 奏太 18.2 日本
421 ZANETE PÉREZ Amaury 18.4 メキシコ
423 YAN Chun Hung 18.9 中国(香港)

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